【2024年5月更新】BESSの家を建てた人が後悔している点は?
こんにちは。リタイア後は郊外にログハウスでも建てて“スローライフ”を楽しみたいと願っている、管理人のミッチです。
偶然、家の近所にBESSの家(ベスの家)の看板があり、ずっと気になっていたので、先日モデルハウスへ行ってきました。
ベスの家は衝撃的におしゃれで、さらに薪ストーブまであって。小さくても良いから、こういうところに住めたら……。週末に薪集めなんてのも、楽しそう。
普段、私はアウトドアとは無縁の生活をしていますが、それでもベスのログハウスは心踊ります。これぞまさしく、帰りたくなる家でした。
そこで今回は、ベスの家にフォーカス。BESSの家で憧れのログハウスライフを送る方の「予想外の後悔ポイント」について紹介していきます。
また、BESSの家に住んでみないと分からないメリットやデメリット、一般的な住宅では発生しないようなログハウスならではの注意点や、その対策方法についても解説します。それでは、見ていきましょう!
キャンプやアウトドアが好きな人なら、素敵なログハウスの写真に大きな文字で「BESSの家」と書かれたシンプルな広告を、一度は見たことがあるのではないでしょうか。
BESSの家は、アウトドアやキャンプが好きな人、赤毛のアンや若草物語に出てきそうなアメリカンカントリー調のインテリアが好きな人が、一度はあこがれるログハウス住宅の国内シェア№1のハウスメーカーです。
2023年2月現在、総建築戸数は2万棟を突破!日本を代表するログハウスブランドになっています。
家のラインナップは、大き分けてくこちらの4つ。
①カントリーログ | ②ワンダーデバイス | ③程々の家 | ④GLOG-なつ |
---|---|---|---|
<カントリースタイルの極み> |
<選べる装置がつけ放題!> |
<どっしりした甲羅屋根の平屋> |
<女性目線のログハウス> |
これに加えて、独自の球体構造を可能にした「ベスドーム」があります。この家は、「家そのもののカタチをおもしろくしたい!」という発想から生まれた唯一無二の360度空間になっています。
※参考標準価格 約1270円~
それでは、実際にBESSの家を建てた方の後悔しているポイントを見ていきましょう。
こちらのお宅では「COUNTRY LOG」シリーズの「CALAMUS」をベースに、色々とカスタマイズを加えて建てています。
>出典:カフェまろ!さんのベスの家「家づくりに失敗や後悔は付きもの?」より
写真を見る限りではとても素敵なお宅なのですが、後悔のポイントには以下の6点を挙げています。
1.洗面台の蛇口
2.ロフトの造作机
3.窓の固定式網戸
4.薪ストーブの炉台の色
5.玄関ドア
6.吹き抜け
>出典:カフェまろ!さんのベスの家「家づくりに失敗や後悔は付きもの?」より
洗面台の蛇口は、カフェなどで使われているような、かなりおしゃれな物が使用されています。
一見、デザインもおしゃれだし、なにも問題ないのではと思ったのですが、毎日使う事や、掃除をするという目線で見ると不都合があるそうです。
言われてみれば、蛇口がハンドルタイプであることや蛇口スパウトが短いことで、使い勝手の悪さや掃除のしにくさが気になりますね。
外出先でこのようなタイプの水道に出会う事がありますが、少し手が洗いにくかったり、指先が汚れている時等は、特にハンドルが回しづらかったりで、困ることがあります。
手を洗った後には、濡れた手でハンドルを回すので、マメに拭き取りをしないとカビも生えやすそうです。
出先で1回使うだけの水道なら、それでも良いですが、毎日使う自宅の水道だと少しストレスがたまりそうですね。
またロフトの机も、手元も明るく収納としても机としても、使い勝手が良さそうですが、小さいお子さんがよじ登って、窓を開けて遊んでいたそうです。
親としては寿命が縮まりますね。
窓については、結露が拭き取りにくいことが問題となっています。
網戸は、固定式ではあるものの本来は取り外し可能となっているはずなのですが、うまく外せず、壊してしまうのが怖くてそのまま放置状態なのだそうです。
ログハウスは結露が発生しにくいらしいのですが、発生してしまったらお手入れしないわけには行きません。
面倒ですが、カビが生えることを考えると、このまま放置するのも気になりますよね。
>出典:カフェまろ!さんのベスの家「家づくりに失敗や後悔は付きもの?」より
薪ストーブの炉台や玄関ドアはそれぞれ、アイボリーと白を採用されていて、明るい色がおしゃれで素敵ですね。
ですが、明るい色という事が問題で、いつの間にか付いた汚れなどが、とても目立つようです。
吹き抜けに関しては、もともと吹き抜けのデメリットを理解したうえで採用されたそうなのですが、思っていた以上に声が響くのだとか。
とはいえ、良いこともあって、吹き抜けのおかげで暖炉の暖かさが2階につたわり、離れていてもお子さんの様子が伺えるため、その点は良かったと考えられているそうです。
どれも、住んでみないと分からない後悔ポイントですね。
蛇口に関しては、こちらが標準仕様となっているので、掃除の手間や使い勝手が気になる方は、施主支給にしたり、オプション等で他のタイプの蛇口を選択すると良いでしょう。
ストーブの炉台や玄関ドアは汚れも味と割り切るか、別の色を選択して目立たないようにすれば問題なさそうです。
造作机の問題や吹き抜けによる音の問題は、お子さんが小さいからこその問題なので、時間とともに解決されるのではないでしょうか。
こちらの家を建てられた方は、後悔するポイントはあるものの、その後は無垢材に蜜蝋ワックス塗りを楽しんだり猫を飼い始めたりと、ログハウス生活を楽しまれているようです。
こちらのお宅では、三角屋根に大きなベランダが特徴的な「G-LOG なつ」で家を建てられています。
出典:「引っ越して脱サラし、サンドイッチ屋さん始めました。」
「G-LOG なつ」は夕暮れに明かりのともされた三角屋根の写真に大きく「人間の巢」と白文字で書かれた雑誌広告で、「日本雑誌広告賞」を受賞。ご存じの方も多いかもしれませんね。
そんな素敵な三角屋根のお宅ですが、こちらでは3点の後悔ポイントがあるそうです。
(1)キッチンのシンク上にある照明
照明はカタログで確認はしていたものの、思っていたよりも大きく、結局他の物を購入されたそうです。
(2)洗面とトイレのタオル掛けと、トイレのペーパーホルダー
ペーパーホルダーに関してはモノは良いと思うものの、メタリックな感じが、せっかくのログハウスにマッチしていないと感じて、こちらも他の物を購入されています。
カタログやネットで見たものを購入して、いざ実物をみたら思ってたのと違うというのは、よく耳にするタイプの失敗です。
特に、家を建てる時は決める物が多すぎて、本当は一つ一つ実物を見て決めた方が絶対良いのは分かっていても、時間的にも気力的にも難しい事が多いですよね。
私も、家を建てる時にいろいろと選びましたが、後半は変じゃなきゃいいさ!と半ばヤケクソ気味に選んだ記憶があります。
標準仕様の物についても、別にこれでも良いんだけど、ベストではない・・・と思う事もままあります。
(3)天窓を開けるためのリングが回しにくい
天窓の開閉リングが回しにくい原因は、「屋根の角度をきつめに変更してもらったため」だそうで、大工さんからは事前説明があったそうです。
一方を変えたら、もう一方に影響が出るのはよくある事ですが、想定外の開けにくさだった様ですね。
こちらのお宅も、後悔ポイントはあるものの、住み始めてからは、薪ストーブを家族で囲んで楽しく過ごされている様です。
また、家を建てる際に出た廃材をBESSの家からもらい受けることもできるようで、下駄箱やベランダ用のベッド、ピザ窯等をDIYで作成されています。
こちらのお宅では、ログハウスですが“和風”の印象を受ける「程々の家」を建てられています。
出典:染井吉野様BESSの家「程々の家」暮らし方鑑賞マニュアル
後悔しているわけではないのですが、気がついた点として次の5点を挙げています。
1.1階のリビングと2階のホールの間の音が筒抜け
2.床のきしむ音
3.自動給湯器も使い慣れが必要
4.6畳用の灯油反射式ストーブで東北の寒い冬を越すのは少々厳しかった
5.窓の結露
音の問題は吹き抜けのある家にはつきもの。しかし、1階のテレビの音が2階でも同じ音量で聞こえる程、音が通りやすかったそうです。
一方、帰宅時の「ただいま」や、食事の「ご飯できたよ」が、2階にそのまま聞こえる点はメリット。それを活かすために、テレビの音は手元スピーカーで聞くよう工夫されています。
床のきしむ音は「BESSの家」にも相談されたそうですが、板張りの床のため、ある程度は仕方がないのだそう。
また自動給湯機は、ログハウスかどうかは関係なく、慣れないうちは戸惑いますよね。
あまりにもタンクの減りが早い場合は、容量が生活スタイルに合っていないことも考えられますが、こちらのお宅では給湯温度を調節することで解決されたそうです。
さらに、予算の都合もあり、建築段階では薪ストーブを諦めたそうですが、東北にお住まいという事もあり、2年目の冬にペレットストーブを導入しています。
ペレットストーブは薪ストーブよりも安価に設置でき、燃料も購入したペレットがそのまま使えるため、楽に使用できます。
ちなみに、わが家では、家族の趣味の1つで薪でBBQをすることがあります。ただ、薪は割るのも手間ですし、虫も出てくることがあるので、家の中で毎日使う事を考えると、こちらのお宅のようにペレットを取り入れるのも手だと思いました。
そして、ログハウスは結露しにくいというのが相場らしいのですが、こちらのお宅では冬の引き渡しだったためか1年目の冬のみ、窓に結露が発生したそうです。
「発生しないはず」と言われている結露ができたら、困惑しますよね。しかし2年目からは、建材がしっかり乾いたのか、結露の発生はないとのこと。安心しました!
「「WD7S」 〜BESSワンダーデバイス住人のブログ〜」さんのお宅では、暮らしを楽しむというコンセプトで考えられた「WONDER DEVICE」シリーズで家を建てられています。
住み始めて2年目の時点で判明している欠点として、以下の4点を挙げています。
1.年1回は外壁の塗装が必要
2.薪ストーブ入れた場合は煙突掃除が必要
3.2階がかなり暑くなる
4.玄関を開けるとリビングが丸見え
外壁の塗装は、ログハウス以外の住宅でも必要ではありますが、ログハウスの場合、そうでないものと比べて圧倒的に回数が多くなります。
こちらのブログでは年1回の塗装が必要と説明されていますが、「BESSの家」によると「BESS塗料」を使用している場合は、初回は2~3年後、その後は5~10年を目安に再塗装するのが良いとのこと。
それでも、一般的な住宅が外壁を塗りなおしをする頻度に比べれば、まだまだ多いですね。
さらに、自分でやるにしろ、業者に頼むにしろ、費用がかかります。
こちらのお宅の場合、「ペンキ塗るだけで、自分でやったとしても2〜3万はいきます。
業者に頼んだら10万ぐらい軽くとぶんじゃないかと思います。」と書かれていました。
この金額が数年に1度は発生するのは、なかなかの痛手……。
また、2階が暑くなる理由としては、ログハウスには屋根裏がないためなのだそうです。
通常の住宅であれば、屋根と天井の間に屋根裏があり、そこで外からの温度もワンクッションおいてから伝わります。
ですが、ログハウスの場合は屋根裏がないため、屋根からの熱気がダイレクトに部屋の中に入ってしまうのです。
暖かい空気は上に移動する性質があるので、真夏のログハウスの2階は下からと上からの熱で、とんでもない温度になりそうですね。
玄関を開けたらリビングが丸見えなのは、女性と男性で気になる度合いが変わってきそうです。
少なくとも、私は掃除や片付けがかなり苦手なので、とても困るのではないでしょうか。
調べてみたところ、玄関を開けるとリビングが丸見えなのは「WONDER DEVICE」シリーズの全部ではありませんでした。
また、設計段階で相談することで、変更する事も可能。
これらの点を、ご本人も欠点という言い方をされていますが、それを直すことも楽しいという考え方で、生活されていらっしゃるようです。
ログハウスを購入する前には、こういったことをできるかできないかではなく、やりたいかやりたくないか、楽しめるか楽しめないか、という基準でも考えておいた方が良さそうです。
BESSの家に住んでいる方たちは、一見、デメリットと思われる点もまた生活のスパイスとして楽しんでいます。
では、そんな楽しそうな家を買いたい!と思ったときに知っておきたい注意点をご紹介しましょう。
1.使用する部材や対応には地域差がある
2.規格住宅だが間取りの自由度は高い
3.LOGWAYのモデルハウスは標準仕様ではない
4.工事費の支払回数が他メーカーに比べ多い
■1.使用する部材や対応には地域差がある
BESSの家は(株)アールシーコアの手がけたブランド。でも実は、直営の店舗は一部のみ。多くはフランチャイズ形式で運営されています。
そのため、大体は同じような家が建てられるものの、細かい部分で違う部材を使用していたり、できない事が発生します。
インスタやBESSユーザーのブログの情報を真似したいと思っても、経営元が異なるBESSの家では取り扱いがないと断られる事もあります。
■2.規格住宅だが間取りの自由度は高い
分類上、BESSの家は規格住宅とされますが、かなり自由に間取りを変更できます。
構造上や安全上も問題もあって動かせない壁や柱などはあるものの、ベランダを追加したり、家の中の壁に窓を足したり。可能な範囲で希望に応えてもらえます。
■3.LOGWAYのモデルハウスは標準仕様ではない
住宅展示場に建っているモデルハウスの仕様が、そのまま自分の家に反映されるわけではありません。
他のハウスメーカーでも、展示場の家の仕様が旧仕様だったり、良いなと思った部分がオプション扱いであったり……といったことは、よくありますよね。これはBESSの家も同じです。
■4.工事費の支払回数が他メーカーに比べ多い
しかし何よりも一番気を付けなくてはいけないのは、間取りや設備ではなく、支払いについてかもしれません。
通常、住宅費用の大きい金額の支払いは、土地の購入時、住宅の建築工事契約時、完成後あたりが一般的。
銀行側でも、それを見越して分割実行やつなぎ融資といったサービスをしているところもあります。
BESSの家の場合は、土地の購入時、契約時、着工時、上棟時、完成時の5回支払タイミングがやってきます。
分割実行やつなぎ融資は、全ての銀行が対応しているわけではなく、また、分割の上限回数が決まっている場合もあります。
BESSの家を建てるのであれば、住宅ローンを組みたい銀行にローンの審査が通るかどうかの他に、支払回数が5回でも大丈夫か確認する必要が出てきます。
後悔するポイントや注意点について見てきましたが、それでもログハウスを選ぶメリットはあるのか、調べてみました。
1.湿度コントロールと断熱性に優れている
2.耐火性が高い
3.地震に強く、耐震等級は3
「木は呼吸する」という言葉を聞いたことはないでしょうか。
これは、木が加工されて木材になった後に、空気中の湿気を吸収したり、放出することを指します。
一般的な住宅でも、夏の湿度対策や、冬の乾燥対策として壁に漆喰を塗ったり、エコカラットといった商品を設置することがあります。
ログハウスは、家のほぼ全面が「呼吸する木」で作られるため、湿度コントロールに優れていると言えます。
断熱性に関しては、一般的に熱の伝わりやすさを示す熱伝導率を指標として考えられる事が多いです。
ですが、物質そのものの温度変化のしやすさを示す容積比熱や、放熱のしやすさを示す熱拡散率まで含めて考えると、木は温度変化を起こしにくい素材であることが分かります。
出典:TALO公式サイト ログハウスは断熱性が高い?暖かい理由を解説
そして、意外に思われるかもしれませんが、ログハウスの耐火性は高いです。
木は燃えるというイメージがありますが、通常ログハウスに使われるような太い木だと、表面は炭化して黒くなるものの、その表面にできる炭によって内部まで燃えるのを防ぎます。
一方、鉄は熱を加えられる事により強度の低下が起こりやすい素材でもあります。
実際に、同じ強度の鉄と木を燃やす実験でも、木の方が鉄よりも火に強いという結果が出ています。
出典:カネタ建設 kinoie公式サイト標準加熱試験による各素材の強度変化
ログハウスは見た通り、木を積み上げて作られています。
この積み上げられた木が、免震装置と同じく地震の横揺れを吸収してくれます。
BESSの家のログハウスは、耐震等級は3をマークしており、大手ハウスメーカーと同じ耐震性能を持っています。
免震装置を敢えてつけなくても、ついているのと同じ性能があるのは、地震の多い日本では安心材料となりますね。
こちらの商品の外観にも表れているように、Bessの家には、「夢がある」「現実を忘れさせてくれる」という強力な魅力があります。
どこか「秘密基地」のような雰囲気があり、子供の頃のワクワク感やトキメキを思い出させてくれるデザイン。
だからこそ「夫婦の意見が割れやすい」というデメリットもあります。
後悔している方の多くは、「夫の趣味に合わせて建てた結果、住み始めてから色々と不満な点が出てきて奥さんがブーブー言う」というケース。
少年のような旦那様の希望に押し切られて建ててみたものの、現実的な奥様から見れば「ここが不便」という点が気になってしまうのかもしれません。
そもそも、BESS の家は「最新設備を搭載した最先端の家」ではありません。
ですから、「新しいコト」「便利なこと」に重点を置きたい方にはあまりおススメできない商品です。
例えば、最近の家づくりでは当たり前のように採用されている「全館空調」のような技術も、BESSの家では導入されていません。
設備面だけを見れば、他社の住宅に比べると「劣っている」と言わざるを得ないでしょう。
それでも、ご自身が「私はそんなところに価値を置いていない」「もっと、日常のワクワク感を大事にして家を建てたい」とおっしゃるならばBESSの家は最高の城になるはず。
とはいえ9月になっても猛暑が続くような気候になっていますから、暑さ対策を含めた「機能性」「快適性」については求められるレベルもどんどん上がっていくことが予想されます。
昭和や平成の時代とは住宅事情も大幅に変わり、令和の時代ではもっと高い機能性、スペックを求められるようになるでしょう。
これからの未来において、BESS の家がどこまで他のメーカーと互角に戦えるのか?という点が今後の課題と言えそうですね。
もちろん、いつの時代でも「設備は必要最低限でいい」「それよりも遊び心やロマンを大事にしたい」という方はいらっしゃるはず。
家づくりにも、明確な「すみ分け」「二極化」の波が来ているのかもしれません。
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