核シェルターは意味ないの?【2023年】安全性について調べて分かったこと。
2011年3月、東日本大震災では原子力発電所からの放射能漏れによる汚染が起こりました。
最近ではロシアのウクライナ侵攻や、北朝鮮からのミサイル発射等、平和な世界とは言い難い状況になりつつあります。
大変残念ではありますが、自然災害が原因のものから、国際情勢によるものまで、放射能汚染はいつ起こってもおかしくない状況が続いています。
そういった状況からか、2022年の衆院予算委員会では、岸田総理からも核攻撃を想定したシェルターの整備について「現実的に対策を講じていく必要があるという問題意識は持っている」と発言がありました。
実際問題、日本は過去の戦争で核の被害を受けた唯一の国であるにも関わらず、核シェルターの普及率は0.02%と、ほとんど設置されていないのも同然。
他国では核シェルターの設置が義務であったり、全ての国民が核シェルターに避難可能な状態であったりと、日本とは全く異なる状況です。
この記事では、なぜ日本で核シェルターが普及していないのか、その理由や、そもそも核シェルターに意味がないという意見についてを検証していきます。
また、核シェルターを必要と考える人はどうすれば良いのか、核シェルターをどこで手に入れれば良いのかをご紹介します。
核の被害国であり、原発によって核の汚染被害が発生したにも関わらず、なぜ日本に核シェルターが普及していないのでしょうか。
2023年3月、人気You Tuberのはじめしゃちょーが核シェルターを購入した事がニュースになりました。
ですが、よく考えれば、お金持ちが核シェルターを持っていたとしても、なんら不思議なことではありませんよね。
それでもニュースになるのは、国内の普及率の低さを如実に表していると言えます。
では、なぜ核シェルターの普及率が低いのでしょうか。その理由として、以下の点が挙げられています。
・そもそも核シェルターに意味がない
・費用が高い
・固定資産税が高くなることがある
・他国のように設置義務がない
核シェルターの値段と言われても、ほとんどの方はピンとこないと思いますが、安くないことだけは共通しています。
はじめしゃちょーが購入した核シェルターは、直エンジニアリング社製「CRISIS-01」で660万円です。
他の国産核シェルターの例だと、三山テクノス社製の多目的防災シェルター「AEGIS(イージス)」の値段は2000万円から。
そして、現在日本に核シェルターを設置する義務はありません。
購入義務が発生しても困りますが、義務にならない以上、日本で核シェルターが浸透するのは、まだ先の事となりそうです。
運が悪いことに、隣国北朝鮮がミサイルや核兵器について実験がしている中、日本は核シェルターの必要性を感じているのでしょうか。
個人的に思うのは、日本全体としてはその必要性を感じてはいるものの、それを実行できない社会になっているなということです。
非核三原則があるからと言うだけではなく、やっぱりお金がないから各世帯に核シェルターを設置できないのでしょう。
世界で唯一核被害を受けた国は、戦争を二度と起こしたくないと平和を好むあまり皮肉にも危機感が薄れてしまったのかもしれません。
でも、本当に核シェルターが各家庭に必要かと言われたら、私は「あったら良い」程度に思います。
その耐久性が証明された商品はないので、運を天に任せるくらいしかできなくなりそうだと思うからです。
下手に簡易なものを選んでも狭ければ精神の方が参ってしまいそうなので、作るなら本格的なものだけをと思いますね。
日本では普及率が低いことから、核シェルターの必要性を感じていない人の方が多いです。
戦争で生き残るためにと言っても実感がわかないのかもしれませんね。
北朝鮮が実際にミサイルを発射しているのに、普通に学校や職場に行って生活している日本人を世界は狂気じみていると思うのかも。
結構周りに流される国民性なので、周りが持っていなかったら私も持っていなくて大丈夫と思う気持ちも大いに働いていると思います。
もし近所が全員核シェルターを持っていて、持っていない人の方がマイノリティーとなったら、私もそこで初めてその必要性を実感するのではないでしょうか。
スイスのように国が各家庭に核シェルターの保持を義務づけるほどの金銭力を持っていない日本では、一人一人の意識改革が必要なのだと思います。
まさに平和ボケしているのでしょうね。
核シェルターに避難している間、それが人に及ぼす良い効果は自分たちで事前に作っておく必要があります。
地下型核シェルターは、普段は防音室として使えます。
メンテナンスを兼ねて定期的に使うというのは良いことですし、カラオケをしたり楽器演奏をするのにはぴったりです。
避難中、私たちの精神はいっぱいいっぱいになり、不安から疲れやすくなり心だけでなく身体を壊してしまうことも珍しくありません。
それを避けるためには、娯楽を用意しておくことが有効です。
好きなマンガや好きな食糧、安らぎを与えてくれるものを置いておけば、核シェルターの中に数日いたとしても精神的にそこまで悪い効果を与えることはありません。
避難先というと必要最低限のものしかないイメージですが、海外では案外マンションみたいな部屋もあって良いなと思いました。
本当に戦争が起こって大気が汚染されたら、核シェルターからしばらく出られなくなります。
もし毒ガスやウイルスがあるようなら、最低でも14日間は外に出られないのだと知りました。
この期間を、ずっと酸素カプセルのような核シェルターで過ごすのは、命は助かっても精神的におかしくなりそうです。
そうなると、やはり現実的なのは部屋型の核シェルターですね。
一般的には地下に作るので、地下室型と言うべきかもしれません。
部屋から2週間出られないとしても、水と食料、ベッドにトイレがあるのなら、変な言い方ですがインドアで過ごす長期休暇のようなものです。
どう過ごすかで精神的にも余裕が生まれるので、そのためには趣味を用意しておいたり、上手く暇が潰せる道具を置いておくべきだと思います。
私なら、もう読まなくなったマンガをそこに保管しておくでしょう。
もし核戦争が起こったとしたら、核シェルターで何日間避難生活を送れば良いのでしょうか。
調べてみたところ、2日という記述もありましたが、核シェルター製造業者によれば14日は出られないとありました。
毒ガスがまかれたら、それをしのぐだけの日数はかなりかかるのでしょう。
たとえ14日だと言われていたとしても、その威力を研究しないことには正確な日数は言えないのでもっと長くなるかも。
それだけ長い間外には出られないのだとしたら、小型の核シェルターというのはたとえ安かったとしても私なら買いません。
そこにずっと隔離されるのは気がめいりそうだからです。
しかも家族であっても、誰かと一緒に入るのであればさらに居心地は悪くなります。
たかが居心地と思うかもしれませんが、精神を正常に保つためには必要なことだと思います。
災害大国である日本では、核シェルターを地震や津波から守るという目的でも使えます。
津波に備えた核シェルターには、4人乗りの円形シェルター「ノア」があります。
4人「乗り」と記載されているところがなんだか不思議な感じがしました。
まさしくノアの箱舟と言えるこの核シェルターは円形で、水に浮くので流されても大丈夫だと記載されていました。
地下型の核シェルターを想像して、空気を取り込めなくなるのではと思っていたのでこれなら新鮮な空気を確保できるなと思いました。
円形なので、人がドア部分と反対側に集まれば、ドアを開けて空気を入れることができます。
水が入ってこないように自分たちで調節できるのです。
しかし、長期避難には向かない形だとも言えます。
核シェルターというよりは、津波シェルターではないかなと思います。
地震の被害が多い日本では、その地震対策として様々な方法を編み出してきました。
そして今、戦争や、地震による二次災害である津波に対する避難場所として核シェルターが注目されています。
地震が起きたら机の下にもぐりなさいと小学生のことから避難訓練を受けてきましたが、家が潰れてしまうような、津波で家が流されてしまうような大規模最大ではそれで太刀打ちできません。
ですが、核シェルターの中に入る準備が整っている家では、命は守れるのではないでしょうか。
今からとなると、部屋に置ける簡易型の核シェルターが地震対策になります。
個人的には、核兵器から身を守ることに関しては実績不明なこともあって疑いがあるのですが、頑丈なので地震時の避難先としてはアリかなと思います。
しかし、今までこれが地震対策として普及しなかったことを考えると、必要と考える人は少ないようです。
外が放射能物質で汚染されていた場合、核シェルターに身を潜めている時間は7日~14日ほどだと知りました。
思っていたより早く外に出られるなという印象だったのですが、放射能は減衰速度が非常に速いそうです。
だから大気中にばらまかれても、核シェルター内で2週間ほど過ごせるだけの水や食料があれば大丈夫なのですね。
本当に住めるようになるにはもっと時間がかかるのだと思いますが、外に出て移動するのはOKなのでしょう。
そんなことは起こってほしくないですが、万が一のことを考えるなら2週間分の食料は核シェルターに常に用意しておかなくてはなりません。
家族全員分を用意するとなるとかなりの量になりますよね。
できるだけ消費期限が長い缶詰などを買っておけば、核シェルターは普段貯蔵庫としても使えるでしょう。
長い目で見れば「意味はある」
核攻撃に遭った場合、爆心地ではおそらく確実に命を落とすことになるでしょう。
しかし、少し離れた場所なら助かる可能性は十分に考えられますし、さらに核シェルターがあれば核による汚染からも身を守ることができます。
広島に落下とされた原子爆弾を例に挙げてみると、爆心地からの距離が500m以内の死亡率はほぼ100%でした。
「1250m」が境目となって死亡率が約50%となり、爆心地から1500m以内になると30%。生き延びた方のほうが多かったのです。
しかし、せっかく命が助かっても、熱線による後遺症やいわゆる「黒い雨」によって健康をむしばまれ、後になって命を落とす方も多くいました。
残留放射線は約2週間で1000分の1まで減衰すると言われていますが、その期間も十分な備えをしてシェルターで過ごせたら、多くの命が救われるのです。
もし当時、核シェルターがあれば、どれだけの命が救われたでしょうか。
また、長く後遺症に苦しむこともなかったのです。
そう考えると、やはり核シェルターはないよりはあったほうが良い。
万が一のことがあった場合、爆心地はどこになるのかわからないのですから、日本中どこに住んでいたとしても備えておくに越したことはありません。
日本人は、とかく「生き延びても意味がない」「自分だけ生き延びてもしょうがない」といった発想になりがちですが、海外だと「なんとしてでも生き延びる」と考える方が多いようです。
この違いは、「核シェルター」というものへの”なじみの薄さ”も要因の一つなのかもしれません。
日本でも、もっと核シェルターの設置が現実的で”あたりまえ”なものになれば考え方も変わってくるでしょう。
核シェルターは意味がないという意見 ①直撃から身を守れない
核シェルターが普及しない理由として、核シェルターは意味がないという意見があります。
その理由としてよく挙げられるのは、以下の3点。
①爆心地から3km圏内だと核シェルターへの避難に間に合わない
②3km圏外だとシェルターに入らなくても生き残れる
③単なる避難所と核シェルターを混同している
「インディジョーンズ4」の冒頭では、鉛製の冷蔵庫に隠れてやり過ごす主人公の姿があったのを覚えていますでしょうか?しかし、これは現実ではあり得ません。
広島の原爆ドームを見ても分かるように、核攻撃を直撃した場合、柱は無事でもおそらく屋根が耐えられないようにも思えますし、計算上、広島・長崎型核兵器の場合3km圏内は生存困難と言われています。
では、核シェルターは何のために存在するのでしょうか。
そもそも核シェルターは、直撃から身を守るためのものではなく、直撃後の環境汚染から身を守るための設備です。
広島・長崎型核兵器の場合直撃3km圏内が生存困難、5km圏内では火傷のリスクありとされていますが、投下時にそれ以上離れた場所にいたのであれば何とか生きていられるようです。
しかし、ばらまかれる放射線の汚染範囲は100kmから3000km程度、期間は2週間程度と考えられています。
名作「はだしのゲン」でも、核攻撃の直撃こそ免れたものの、汚染範囲内で生活していたであろう家族や仲間は次々と放射線の影響による病気で亡くなっていきました。
この時に核シェルターに入り2週間過ごすことができていれば、登場人物の生存率は変わっていたのではないでしょうか。
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