大安心の家 5シリーズ

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とにかく安さを追求した「大安心の家5シリーズ」とは?

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500万円で住宅が建つという触れ込みだった「大安心の家5シリーズ」ですが、結局のところ800万円を超えるケースが多かったようです。

 

そして現在、大安心の家5シリーズはHP上には掲載されていません。

 

タマホームが目指す路線とは?

 

500万円で家が建つ?!「大安心の家5」

デフレだ何だといわれていますが、この波は住宅の世界にも押し寄せているようです。

 

例えば、「iPrime7」はアイフルホームの商品で、700万円で一戸建てができるという、驚きの安さを実現したもの。

 

そのために、担当営業をつけないとか、パーツをWeb上で組み合わせて自ら設計するとか、新しい仕組みを用いています。

 

他にも、エスバイエルからは同様にネット専売住宅で坪単価34.3万円という「LinC」なる商品が販売されています。

 

さて、このようなローコスト住宅といえば、坪単価25.8万円を前面に押し出していた、タマホームも得意とするところ。

 

これらに対抗してでしょうか、「大安心の家5シリーズ」なる商品がありました。

 

「5」とは500万円のこと、500万円で一戸建てが完成するというならば、「iPrime7」を上回る安さですよね。

 

本当に、そんな夢のような金額で大手住宅メーカーの新築物件を購入することができるのか?と興味津々です。

 

「坪単価マジック」はタマホームの得意技

大安心の家5シリーズは平屋建て22階建ても、それぞれ20種類のバリエーションから選択する方法。

 

間取りは1LDK~3LDKとなっていましたから、普通にイメージする注文住宅とはずいぶん違う印象です。

 

それでもダントツの安さだから、、、と話を聞いていくと、付帯工事や諸費用がかかって、「900万円ぐらいになってしまった」という声が多数。

 

例えば延床面積30坪で見積もりを取ったならば、本体価格は800万円超、総額1,300万円を超えてくるというのです。

 

いやいや、それだって充分安いではないか?

 

そう感じるのですが、ふれ込みが500万円代だけに「話が違うじゃないか」と納得いかない気持ちがあるのも事実です。

 

坪単価25.8万円を前面に出して営業していたにも関わらず、イザふたを開けると倍以上の坪単価になるという、タマホームの従来の手法と似ているようにも感じられます。

 

今のタマホームがウリにするのは?

ちょっと前までのタマホームは「坪単価25.8万円」を前面的にアピールしていましたが、最近はすっかり使わなくなりました。

 

金額ではなく質、コストパフォーマンスの高さをウリにするようになったからです。

 

しかし、その一方で「大安心の家5シリーズ」で昔の営業スタイルを復活させてみたりする点に、ちょっとタマホームの「迷い」が見て取れますね。

 

それも、明らかに他社の商品に対抗する形だったので、「これではいけない」とタマホームの経営陣も危機感を持ったのでしょう。

 

2019年現在、「大安心の家5シリーズ」はHPに掲載されていません。

 

住宅着工件数が今後目減りしていくのは間違いない現在、全てのお客さんを取りこまないと生きていけないのはわかります。

 

だからといって、ポリシーをコロコロ替えるのは得策ではないということでしょう。

 

現在のタマホームが最重要視するのは、価格ではありません。

 

品質と価格のバランスなのです。

 

タマホームに「1LDK」の実例はあるか?

費用を抑えるには、間取りをコンパクトにすれば良いはず。

 

そこで、例えば「1LDK」の平屋だったらどうだろうか?と考えてみました。

 

1LDKでも小屋裏収納やウォークインクローゼットなどをつければ収納もしっかり確保できてそれほど手狭感はありません。

 

例えば、14帖のLDKに8帖の洋室を作り、間を間仕切り収納や家具で仕切る。

 

夫婦二人であれば、それで十分ではないでしょうか。

 

では、タマホームには1LDKの間取りの建築実例はあるのか?

 

注文住宅メーカーですから建てられないことはないはずですが、見つかったのはこちらの中古物件だけでした。(2019年10月現在)

 

SUUMO タマホーム 字上藤城 1500万円
出典:SUUMO 公式サイト タマホーム 字上藤城 1500万円

 

19.9帖の広々リビングに、5.4帖の洋室。

 

さらに、リビングの隣に小あがりスペースもあるので、夫婦二人暮らしならば十分ではないかと思える間取りです。

 

この小上りはお客さんが来た時にお通しするスペースとしてちょうど良いですね。(ちょっと狭いようにも感じるので、もう少し広くしたいところですが)

 

気になるお値段ですが、土地も込みで1500万円。

 

北海道亀田郡七飯町の地価は1.0万円/m2ですから、単純に計算すると土地の値段だけで323万円。

 

建物は1,177万円という計算になり、やはり中古であっても500万円どころか800万円でも手に入らないことがわかります。

 

建物価格が800万円の実例はある?

では、今現在「新築」で販売されているタマホームの家で、最安値だと建物本体の価格はどのくらいなのでしょうか。

 

SUUMOで調べてみると、2019年10月現在は、「1500万円」の「大安心の家(平屋)」が最安値。

 

SUUMO【1000万円台/96.47平米/間取り図あり】外観、内装、庭にまでこだわったアメリカンスタイルの平屋が完成
出典:SUUMO 公式サイト 【1000万円台/96.47平米/間取り図あり】外観、内装、庭にまでこだわったアメリカンスタイルの平屋が完成

 

建築実例として掲載されているものでは、やはり1,000万円を切る物件はないようです。

 

一方で、タマホームとしてはこちらのサイトにも紹介されている通り「900万円台」をひとつの限界ラインとして設定しているようですね。

 

⇒ タマホーム「シンプルかつベーシックだからこそできる900万円台の家づくり」

 

数量限定の企画住宅で、プランは全部で36通り。

 

完全なる注文住宅のように一から十まで全て自分の好きなものを選ぶことができるわけではありませんが、すでに決められた建材・設備・間取りでできているからこそ安く手に入れられるというメリットがあります。

 

標準装備も充実しているので、設備に強いこだわりがないのであればこれで十分では?という印象。

 

商品としては、「シフクノいえ」がこれに該当するようです。(残念ながら、大安心の家を900万円で建てるのは無理があるようです。)

 

タマホーム シフクノいえ
出典:タマホーム 公式サイト シフクノいえ

 

メインターゲットが20代ですから、文句なしの低価格。

 

この「900万円」に何が含まれていて何が含まれていないのかも明記されていますので、従来のタマホームの手法に比べるととても良心的ですよね。

 

タマホームの「シフクノいえ」についてはこちらの記事でも紹介していますので合わせて参考にしてみてくださいね。

 

⇒ シフクノいえ評判は?タマホームだから安心して建てれると思うけど

 

建材や設備に強いこだわりがなく、「とにかくタマホームで価格を抑えて家を建てたい」ということであればこのような選択肢もあります。

 

安さを追求するなら「木望の家」も候補に入れてみよう

インスタグラムなどもチェックしてみると、最近のタマホームはあまり極端な「安さ」はアピールしていないように見受けられます。

 

それよりも、標準仕様を充実されることや高耐久・高耐震・省エネを実現することで「ほどほど安い。けど、あれこれ充実してます。お買い得!」といった路線を突き進んでいるように見えますね。

 

「大安心の家 5シリーズ」を販売していた頃とはだいぶ路線が変わっているように感じます。

 

そんな中でも、やはり「タマホームといえば安さでしょ」という期待感を持って検索する方も多いでしょうし、同社としてもその声を無視するわけにはいきません。

 

そこで要注目なのが、3階建ての「木望の家」です。

 

花博記念公園ハウジングガーデン 公式サイト タマホーム 大安心の家・木望の家
出典:花博記念公園ハウジングガーデン 公式サイト タマホーム 大安心の家・木望の家

 

坪単価30万円台~とのことで、「都会の狭小地を利用して、3階建てをなるべく安く建てたい」という希望をお持ちの方にはマッチしそうですね。

 

こちらは実際にタマホームで木望の家を坪単価50万円で建てた方の感想(良かった点、選んだ理由、失敗した点などかなり包み隠さず綴られています)が掲載されているサイトですが、狭小でもお風呂はゆったりサイズ!

 

家語(イエガタリ)公式サイト タマホーム 木望の家
出典:家語(イエガタリ)公式サイト タマホーム 木望の家

 

他社と比べても「安さ」がダントツだったとのことでタマホームを選んだそうですが、結果的には設備のグレードや間取りにも納得できて満足できているご様子。

 

土地が狭い分だけ、設計士さんとの話し合いを密にしていたことがうかがえる事例で、「タマホームは“安い”だけのブランドじゃないんだな」ということがしっかり伝わってきますね。

 

モチベ上がる!信頼度もアップ!臨場感ある大安心の家の建築工程動画

5シリーズの販売は終了していますが、2020年10月現在も「大安心の家」がタマホームの主力商品であることば間違いありません。

 

大安心の家の魅力についてはコチラの記事でも紹介していますのでぜひチェックしてみて欲しいのですが、人気の理由の一つとしてその「透明性の高さ」もあるのではないか・・・と思えるような動画を見つけましたのでシェアしますね。

 

⇒ 参考:コスパの高さなら大安心の家!価格と性能を比較

 

 

この動画では、タマホーム「大安心の家」の基礎作りから上棟までの様子が紹介されています。

 

しかもこれ、タマホームが作ったわけではなく、タマホームで家を建てたオーナーさんご自身が作っている動画なのです。

 

今の時代ですから、「基礎から完成までをしっかり撮影しておきたい!何かあった時のための証拠として残しておきたい」と考える方は多いと思います。

 

企業側としてもそういったニーズを無視するわけにもいかない時代でしょうし、ある程度はOKを出しているメーカーさんも多いですが、ここまであけっぴろげに許可するのは自社製品や現場職人の腕に自信を持ってないと無理ですよね。
「どうぞどうぞ、どこからでも撮影してYouTubeにあげちゃってください!」という自信があるから、このような動画にOKを出せるのでしょう。

 

一部、モザイクが入っている部分もありますが、使われている部材の規格情報などが出ている部分もあるので、「大安心の家にしようかどうか」と迷っている方にとってはなかなか参考になる動画ではないかと思います。

 

タマホームで建てようと思っている方に限らず、こういった建築のプロセスを見られる動画は家づくりに対するモチベ―ションも上がりますよね。

 

続編も出される予定のようなので、タマホームでの住宅購入を希望されている方はぜひチャンネル登録されてみてはいかがでしょうか。

 

若いからといって安けりゃいいってものでもない

「20代の家」といううたい文句のCMをバンバン流していることからも、最近のタマホームは若い世代をメインターゲットとした集客をしているようです。

 

「やっぱりタマホームは安いんだね」

 

「安いから、若くても家を建てられるんだね」

 

そのように思われるかもしれませんが、実際の施工実例を見てみると、かつて同社が売りにしていた「大安心の家5シリーズ」とは違って1000万円以下で家を建てているオーナーさんはいません。(少なくとも、ネット上でマイホームを公開している方の中にはいません)

 

だいたいの相場は1500万円~2000万円といったところで、こだわりたいところにきちんとお金をかけて、自分たちが長く愛せる家を建てているようです。

 

たとえばコチラは、21歳のオーナーさんが建てたマイホーム。

 

タマホーム 公式サイト 21歳でマイホーム
出典:タマホーム 公式サイト 21歳でマイホーム

 

建築費用は1850万円。

 

琉球畳の和室があったり、スニーカーをディスプレイできる「見せるシューズクローク」があったり、家族3人が横に並んで歯磨きできる広々洗面があったりと、随所にこだわりが光る物件です。

 

標準仕様ではここまでできないと思うので、オプションも結構取り入れているのでしょうね。

 

こちらのサイトでも若い世代のオーナーさんが建てた1500万円台の物件が紹介されていますが、間取りやスキップフロアに「こんな家にしたい!」というオーナーさんの希望が見て取れます。

 

SUUMO 公式サイト タマホームの実例 家族の笑顔の方程式 
出典:SUUMO 公式サイト タマホームの実例 家族の笑顔の方程式 

 

若い世代ほど「長く住むのだから、マイホームにはお金を使いたい。こだわりを貫きたい」という想いが強いことがわかりますね。

 

そして、確かにかつては「安く建てるならタマホーム」という時代もあったかもしれませんが、今はそうじゃないんだということも。

 

タマホームがここ数年「20代」にこだわってきたのは、彼らがお金では買えない「未来」を持っているからなのかもしれませんね。

 

【まとめ】安いけど“超”ローコストではない。大手ならではの価格設定

タマホームがかつて販売していた「大安心の家 5シリーズ」のリアルな金額や、それに替わる商品があるのかどうかについて見てきました。

 

今後、タマホームで家を建てるにあたって押さえておきたいポイントは以下の4つです。

 

  • 「500万円」を謳っていたが、実際は800万円以上かかっていた
  • 最近のタマホームは安さよりも“質”の高さで勝負している
  • 費用を抑えたいのであれば「建売」や「企画住宅」という選択肢もある。
  • 現在のところ、最も低価格な商品は「シフクノいえ」

 

ローコストで知られるタマホームですが、やはり大手だけに建築以外にかかっている諸費用も考慮すれば「超ローコスト」とはいえず限界はあるようです。

 

価格と品質、構造の特徴なども見極めながら、場合によっては地元の超ローコスト住宅メーカーや工務店とも比較して検討したいですね。

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