高気密高断熱の過信は寒い家に、統一基準対応の新築一戸建てはまだ少数
高気密高断熱をうたうメーカーは多いですが、基準はまちまち。
ですから、新築一戸建てなのに寒いという事例はたくさんあります。
信じるべきは「次世代省エネ基準」なのですが、その前に吹き抜けは避けるなど、すべきことはたくさんあります。
「高気密高断熱、住宅の気密性と断熱性をあげて、冷暖房によるエネルギー消費を低減」
よく見るフレーズ、まるで最近の住宅業界の、特に新築一戸建てでは流行のようになっています。
このように、どんなメーカーでもうたっている高気密高断熱。
しかし、実際そういう触れ込みの住宅に住んでみると様々な問題がでてくるといいます。
寒い、暖房費がかかる、すき間風が吹く
なぜ、そのようなことが起こるのか?
原因は高気密高断熱の基準が設けられていない点にあります。
いわば名乗ったもの勝ちなのです。
現在一応の基準としてあるのが「次世代省エネルギー基準」と呼ばれるもの。
これは全国を気象条件で8段階に分け、それぞれにあった基準値をしめしたもので、経済産業省・国土交通省により定められました。
たとえば九州や沖縄では大部分が7か8、北海道は1か2に区分されます。
評価基準は地域ごとに異なり、熱の逃げにくさとと太陽の熱の入りにくさ、建物の省エネルギー性を数値化しておこなわれます。
ですから、沖縄の次世代省エネ基準の住宅を北海道に持って来ても、クリアできないしくみになっています。
平成32年には販売されるすべての住宅が、次世代省エネ基準をクリアすることを求められるようですが、現在普及は進んでいません
全国を8地域に分けている時点で、画一的な性能をもつハウスメーカーでは対応しきれないからです。
加えて断熱には非常に費用がかかるので、一番厳しいランク8の住宅を全国に普及させた場合、ただの割高な住宅になってしまいます。
同じお金がかかるなら、見栄えがよくなるところにかけた方が消費者受けもよくなるという考え方もあるでしょう。
ハウスメーカーも、高断熱とはうたっているものの、どのような基準をクリアしているかまで言及しているところはまずありません。
そりゃ、寒い家になっちゃうよな、というのが正直な感想です。
では、どうすれば寒くない家に住めるのか?
注文住宅なら「次世代省エネ基準をクリアする家を建ててください」とお願いする。
建売住宅なら次世代省エネ基準をクリアしていることが基本仕様になっているメーカーを探す。
この方法だけになりますが、それ以前に新築一戸建てにはできることがあるはず。
まず検討すべきは、吹き抜けはやめる、一部屋が広すぎる間取りはやめる、2重サッシにするなどです。
コンクリート打ちっぱなしや、やたら面積が広い窓も避けるべきです。
新しい冷暖房設備の導入も考えた方がいいかもしれません。
結局、オーソドックスなスタイルの家が一番良い気がして来るのですが、いかがでしょうか?
注文住宅の総合情報
スポンサーリンク
同じカテゴリの記事
- 新築一戸建てなのに、なぜかいるゴキブリ!清潔な環境づくりが第一です
- 新築一戸建てにつきまとう欠陥住宅の問題、最近は検査機関も大流行!
- 新築一戸建ての大敵、結露。たしかな対策で安心の我が家を
- 新築一戸建ての購入はいい機会、防犯対策で安全・安心の毎日を
- 道路沿いの新築一戸建て、心配は騒音だけれど、対策はどうするの?
- 思い切り音を出したい、そんな場合の防音室、新築一戸建てにぜひ!
- 敬遠されがちな北向き新築一戸建て、工夫次第でこんなに快適に!
- 新築一戸建て購入後の離婚は最大のリスク、残るのはローンだけ!?
- 新築一戸建てでも揺れるときは揺れる、大切なのは正常かどうかの見極め!
- 夢の新築一戸建て、悪夢の隣人とのトラブル、もめ事の芽は手早くつみとれ!!
- 新築一戸建てに寄ってくる虫に、根本的な対策はありません!
- 新築一戸建て購入後に転勤の辞令、打てる手は少なすぎで、どうすればいいの?!
- 新築一戸建てのクレームを伝える窓口。新築だからといって
- 新築一戸建てで失敗!目も当てられない新築一戸建ての失敗例
- こんな営業マンに注意、新築一戸建てに気分よく住むコツ
- 後悔のない新築一戸建て決断する前にやるべきこと
- 新築一戸建て窓の防犯対策は対空き巣の肝ですよ!
- 新築一戸建ての同居スペース的に問題がある場合はどうする?
- 新築一戸建ての火災保険と給付金、固定資産税の減税を考える
- 新築一戸建てを購入後のトラブルってどのようなモノがある?