新築一戸建てに寄ってくる虫に、根本的な対策はありません!
新築一戸建ては郊外に立地することが多いので、どうしても虫とお付き合いをする必要があります。
できることは、進入を可能な限り防ぐことと、身の回りの虫が発生しやすい環境を改善することぐらいです。
あとは慣れしかありません。
人とは違って、こちらが距離を置いていても近づいてきてしまう虫。
これから先、長いマイホーム生活を心穏やかに過ごすために知っておくべき虫対策とは?
子どものころは、あんなに仲良くしていた虫が苦手になったのは、いつの頃だったでしょうか。
虫が本当にダメな方には、マンションの高層階ぐらいしかお勧めできる物件はありません。
6階ぐらいから上になると、まず虫に悩まされることはなくなります。
いてもゴキブリぐらいなので、進入路も限られており、対策のしようがあります。
衛生的に問題があるハエや蚊、不快な蛾やアリ、ハチなどは高さがあるので進入してきません。
ところが、新築一戸建てとなるとそうはいかなくなります。
まずは避けるべき立地。
池や川のそばは虫の宝庫です、土手に生い茂る草はハエや蚊、蛾などありとあらゆる虫の生息域です。
山を切り開いて造成した分譲地は、ムカデやクモが出ます。
次に、街中だから大丈夫というのは大間違いで、飲食店のそばはゴキブリやハエがわきます。
焼肉店の上に住んでいた人を知っていますが格安の物件にもかかわらず、結局耐えられなくなり3ヶ月持ちませんでした。
季節に関係なく出現するからタチが悪いとのことでした。
これらの立地を避けたならば、次は発生や進入を防ぐ方法を考えます。
まずは窓を開けないこと、最近の一戸建ては冷暖房も完備していますし、換気システムも義務付けられています。
次に虫の侵入の可能性があるスキ間を全て埋めること。
エアコンの換気ダクトの隙間や、換気扇など可能性のあるところは埋めるか、待ち受けタイプの殺虫剤を置きましょう。
窓ぐらいは開けたいというならば、網戸を見直しましょう。
網戸の目には色々なサイズがあります。
標準は18メッシュ(1.15mm)となっていますが、このサイズでは、いわゆるコバエ類の侵入は防げません。
24メッシュ(0.84mm)への変更をオススメします。
網戸の目は40メッシュ(0.64mm)もありますが、目がつまり過ぎているものは通気性に難がありますので避けた方がよいでしょう。
網戸の寿命は8~10年程度、経年劣化も起こります。
難しくない上に、専用の工具も数100円でそろいますので、ぜひご自身での取替えをオススメします。
また、最近はグラスファイバー製やステンレス製のものも販売されていますので、耐久性を考えるなら、使用してみてください。
ペットの引っ掻きにも耐えられる、すぐれものです。
虫の侵入経路として、「網戸の網目」は無視できません。
人間の目から見れば「まさかこんな小さな穴から入ってくることはないだろう」と思われるかもしれませんが、案外、虫にとっては楽勝な可能性もあるのです。
一見、「絶対にこの網目からは入れないだろう」と思える網戸でも、油断は禁物です。
そこで、新築する方におススメなのがこちらの「カートリッジ網戸」。
網戸のネットの部分だけを取り外せるので、「もうちょっとメッシュの細かいものに変えたい」「穴が空いてしまったので交換したい」という時にも便利。
なにより、日常のお手入れがラクチンなのが魅力的ですよね。
ネットが”面ファスナー”で固定されていて、ネット部分だけがベリッと剥がせるような構造になっているんです。
網戸にありがちな、「網戸を洗いたいんだけど、一人だとうまく外せない」というお悩みも解決されます。
価格もリーズナブルで、例えばLIXILのコチラのタイプの網戸ならフリーサイズで@2990円!
出典:モノタロウ 公式サイト LIXIL W フリーサイズ網戸
ちなみに、本気で虫対策したいのであれば網戸のメッシュは200メッシュという超細かいタイプのものがおススメです。
「フィルター網戸」という商品ですが、花粉にも備えられるというツワモノ!
虫が苦手な方だけではなくアレルギー体質でなかなか窓が開けられないという方もぜひ検討されてみてはいかがでしょうか。
虫は照明によってきますが、これは紫外線に反応するためという研究結果がありました。
LED照明からは紫外線が出ていないので、虫が集まりにくいものです。
家の周りの水溜りにはボウフラがわきやすいものです。
バケツやジョウロ類は、口の部分を下にして置いておき、中に雨水がたまらないようにしておきましょう。
虫は「光」に寄ってくるという紹介をしましたが、虫の「生態」を理解することはとても大切なことです。
スポーツでもビジネスでも人間関係でも、まずは相手のことを「知ること」が良好な結果を得るための基本。
ここでは、新築一戸建てで目撃する機会が多いであろう代表的な虫の生態と対策についてまとめていきます。
ゴキブリ
夜行性で、暗くて温かく、湿気の多いところを好みます。
また、雑食性で、生ごみのみならず人の髪の毛や仲間のフン、壁紙、本の表紙まで食べてしまいます。
ですから、とにかく部屋の中を清潔にしておくことが大前提ですね。
ビールも大好きなので、空き缶は放置せず必ず水で洗い流しましょう。
「壁に沿って走る」という習性があるので、駆除剤などは部屋の隅に置くと効果的です。
ハッカやラベンダーなどさわやか系のハーブの香りも嫌いなので、アロマを焚くのもオススメですよ。
アース製薬のHPがとても参考になるのでぜひアクセスしてみてください。
クモ
「クモは家を守ってくれる益虫だ」とよく言われます。
なぜなら、ハエやダニなどの害虫を食べてくれるから。
逆に言えば、そういった害虫が繁殖しやすい不潔な状態にしておくとクモも繁殖してしまうということです。
やはり、室内を清潔に保つことは虫対策の基本中の基本ですね。
また、クモはユーカリオイルや酢が苦手です。
巣を除去したら、そこに苦手な成分を含んだスプレー(酢と水を混ぜて作ったものでOK)を吹きかけておきましょう。
再び巣を作るのをブロックする効果が期待できます。
クモについても、やはりアース製薬のサイトが簡潔にまとまっていて参考になります。
アリ
気づくとどこからか侵入していて、1匹見るとまた1匹、気づくとあっちもこっちも・・・!という状態になりやすいのがアリです。
しかし、巣の外に出ているアリはほんの一部だけ。
90%を超える大部分のアリは巣の中にいるのです。
アリには「社会胃」という体内組織があり、食べたものを消化・吸収せずに巣に持ち運ぶことができます。
そしてそれを仲間に分け与えるのです。
だから、駆除剤を置いておくと一気に見かけなくなるんですね。
とはいえ、最近は土の中だけではなく壁紙の内側に巣を作るタイプの外来種もいますので注意が必要。
エサを求めてアリがはいってくるのをブロックできる駆除剤もありますので、こういったアイテムをうまく活用しましょう。(効果の持続期間は1ヵ月)
窓のサッシやドア周りなどアリの侵入経路になりそうな場所にスプレーしておくと効果的です。
室内への虫の侵入をブロックするのであれば、このようなアイテムを試してみるのも良いでしょう。
ベランダの物干し竿や軒下に吊り下げて使うタイプの虫除けです。
メッシュ部分に虫が嫌う薬剤が練り込まれているので、徐々に拡散する構造。
従来品のようにあっという間に効き目がなくなってしまうということはありません。
こちらのタイプだと効果の持続期間は150日ですから、5カ月はもちます。
蚊やハエなど虫が増える夏場はこれ1つで乗り切れそうですね。
※ちなみに、使われている薬剤はピレスロイド系薬剤で、虫の皮膚や口から入って神経をマヒさせます。主に蚊やチョウバエ(水回りに多いコバエ)をブロックする効果があります。
お値段も800円~900円くらいなので、コスパは悪くないでしょう。
実は筆者も新築に引っ越した夏に使ってみました。
換気扇のところにひっかけてひと夏過ごしてみましたが、残念ながら全く虫が入ってこないわけではありません。
しかし、川に近い物件の割には効果的に虫の浸入を抑えられていたのではないかと感じています。
ただ、これを使っていない夏をまだ経験していないので、ない状態でどれだけの虫が入ってくるのが実証してみないと正確な感想は申し上げられません!
また実際に比較した感想をお伝えしますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
新築一戸建ての虫対策では、「照明」もかなり重要なポイントになります。
なぜなら、虫には「走光性」があるから。
光を目印にして飛んでくる性質があるため、照明の周りには虫が集まりやすいのです。(蛍光灯のカバーを開けたら虫の死骸がわんさか出てきた!…という経験はありませんか?)
もっと細かく言うと、光に含まれる「紫外線」に反応して飛んでいるとも言われています。
蛍光灯は虫を誘う紫外線が多いため、虫が集まりやすいのです。
一方、最近主流のLEDは紫外線の量が蛍光灯の200分の1しかなく、虫が集まりにくいと言われています。
ですから、古い家に比べると、最近の新築一戸建てのほうが「虫」という面では有利なはずです。
ただ、ハエやハチ、コガネムシ、カメムシ、カマキリ、コガネムシなどには効果がありますが、「蚊」「ゴキブリ」など最も避けたい虫には効きません。
やはり薬品を使うか、あるいは殺虫灯で処理するという方法が採用されます。
最近では、1プッシュで1年効くという、こんな商品も人気ですね。
1プッシュするだけで家中まるごと駆除効果をキープできるという優れもの。
2000円くらいでそこまで強力な効果があるのであれば、これは期待してしまいますね。
「虫ケアの常識を変えます」とまで謳っているので、試してみる価値はあるでしょう。
プッシュタイプに加えてくん煙タイプもあります。
虫退治の新兵器をお探しの方はぜひお試しください。
新築一戸建ての虫対策についてご紹介しました。
ポイントをまとめます。
- 根本的な対策は家の「立地」を選ぶこと
- 網戸は定期的に交換しよう
- まずは虫の生態を理解することが大事
人も虫も、地球を“間借り”しているという点では同じです。
確かに出てくると不快な気持ちにもなりますが、それは相手にとっても同じことかもしれません。
どんな物件であれ、一戸建てである以上、虫の問題はついてまわります。
完全に避けることはできないので、ぜひ、生態を理解することから始めてみましょう。
相手が虫でも、こちらから歩み寄る姿勢・気持ちが大事です。
最も苦手な人が多いであろうゴキブリとの付き合い方についてはこちらの記事でも紹介していますのでぜひチェックしてみてください。
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