新築一戸建て 原価

トップページ ＞ 新築一戸建て購入時のあいまいな諸費用、少しでもはっきりさせましょう！ ＞ 新築一戸建ての原価はどれぐらい？家ってすごくもうかるの？

 

新築一戸建てはいったい原価いくらで建つのでしょうか？

 

原価以外の諸費用がたくさん入っているのでは？

 

確かに気になるところですが、もっと気になるのはメーカーのもうけより、自分が満足できる家はどこにたのめばよいかではないでしょうか？

 

価格より価値、ですよね。

モノの原価とは面白いもので、よく話題に上ります。

 

コーラの原価は5円、とかよくいわれていますが、それは恐らく原材料費のことではないでしょうか。

 

容器・包装費や人件費が加算されている様子がないからです。

 

ここでは、原価に粗利益を加えた金額が売価、つまり、一軒を建てるのにかかったお金全てを原価と考えます。

 

日本一の住宅メーカー積水ハウスの平成27年第1四半期連結累計期間（2月1日から4月30日）の報告書によると、

 

• 売上高　401,813百万円
• 売上原価　322,815百万円
• 販売費及び一般管理費　78,997百万円
• 経常利益　28,141百万円

 

となっています。

 

これを素直に受け止めると原価率は80.3%、経常利益率は7.0%となりますね。

 

『新築一戸建て1件の利益率、意外と普通！？』で詳しく書いています。

 

一方、TKCが調べた平成26年度の統計によると、平均従業員数4.5人の大工工事業で、72.3%が原価率となっています。

 

以上のことより、大手ハウスメーカーで建てても、工務店で建ててもそんなに変わらないはずなのですが…

 

一説によると、工務店はハウスメーカーとは違い、広告や販売費にかける営業費が極端に低いために、価格の割りに原価率が高い。

 

つまり、よりよい住宅を建てるなら工務店が最適。

 

…と主張していますが、原価率を比較する限り、あまり当てにはならなそうです。

 

確かに、大手の広告費は莫大でしょうが、1年に着工する住宅件数が25,000軒もあれば、工務店と比較すること自体がおかしい。

 

研究開発費や間接部門の人件費も同様でしょう。

原価率が何%かも重要な要素かと思いますが、もっと大切なのは建てられた住宅に満足しているかどうかです。

 

例えば、スーパーブランドのバッグを買うときに、誰も原価率を気にしたりはしません。

 

なぜなら、そのバッグに満足すれば、価格以上の価値があるとユーザーが見出せば問題は何もないのです。

 

そして、問題がないから100年を上回る歴史を持つスーパーブランドが生き残っているのです。

 

結局なんでもそうだと思いますが、値段を上回る価値をユーザーやオーナーが見出せば、そこに何の問題もないのです。

 

家も同じでしょう、ハウスメーカーで建てようと工務店で建てようと、大きな違いはありません。

 

ハウスメーカーの方が安心感があったから、とか工務店の方が誠実そうだったからというのも要素に過ぎないのです。

 

原価率が何%というのも要素の一つであって、満足感のすべてではありません。

確かに、注文住宅の家には定価がありませんよね。

 

値段を付けるのはメーカー側ですし、細かい見積もり内容を見せられても、たとえ相見積もりをとっていたとしてもそれが適正な価格なのか、素人には判断ができません。

 

定価をかなり高めにしておいて、大幅に値引きされたらかなりのお得感がありますよね。

 

いい買い物をした、いいメーカーと出会えたと思うかもしれませんが、その根拠は？と尋ねれると、固まってしまいます。

 

何を元に高い、安いを言うのかは分かりませんが、自分が支払った額に見合った家なのかは住んでみて、家族の満足度を見て判断すればいいと思います。

 

たとえ、総額5億円の家でも不平不満ばかりで住み心地が悪い家もあるでしょう。

 

坪数は広くない間取りの家でも、住む人みんなが楽しく過ごせる空間ならそれだけでかなりの価値がありますよね。

 

格安の新築一戸建てを見つけると、すぐに飛びつきたくなりますが、よくよく考えてみましょう。

 

格安には、何らかの理由があるはずです。

 

上記の記事も、きっとお役に立てると思います。合わせてお読み下さい。

スポンサーリンク