2017年のガス小売り完全自由化に向けて、今一つ盛り上がらない原因は?
ガスの自由化がおこなわれるのは2017年、電力の自由化以上に、関心が低いのが実際です。
本来ならガスの小売り間で競争が起こり、消費者にとって歓迎すべき状況になるはず。
2017年までにはもっと周知徹底をおこなってほしいですね。
電力小売の自由化が実施される直前になって、少しは話題になるようになりました。
オール電化住宅などの流行もありますから、このままいくとガスの旗色が一方的に悪くなるばかりと思っていました。
すると、2017年4月には、ガスも小売の全面自由化がおこなわれるようです。
そもそもガスの小売の自由化は1995年、工場などの大口の顧客からすでに始まっています。
それが製造業全般や商業施設、ホテルなどと段階的に適用範囲が広がっていき、2017年に全面的に自由化になる。
この流れは電力と同じですね。
地域ごとに200社以上が住み分けをおこなってきたガス事業者でしたが、2017年からは消費者が自由に供給元を選ぶことができます。
ガス供給者の事実上独占がくずれることにより、各社の競争原理が働いて、消費者にとって利点があることを期待したくなりますね。
目前に迫った電力自由化ですが、いまひとつ盛り上がりに欠ける印象です。
異業種から数多くの新電力が名乗りを上げているにもかかわらず、メリットがはっきりしていないのが原因。
例えば、携帯電話会社が起こした新電力では、通信と電気のセットで契約をした場合の割引のプランをかかげたりしています。
しかし、それでも劇的に安くなったりするわけではないのです。
本格的に、電気料金が安くなるのは2018年からの「発送電分離」が始まってからでしょう。
加えて、新電力を選択した家庭の多くで、切り替えがスムーズにいっていないという問題もあります。
こんなことに加えて、よくわからないから、しばらくは様子見という家庭が多く、電力の完全自由化が盛り上がらないのです。
同じような自体はガスの小売り自由化でも起こるでしょう。
電力における発送電分離がまだなように、ガスにおいても「導管部門の分離」がおこなわれるのは2022年とまだ先のこと。
ガス料金が安くなったなどの恩恵を実感するのは、これ以降のこととなるでしょう。
さらに、オール電化などが進むにつれてガスの家庭での役割が低下していること。
そして、ガスの小売り自由化自体が2015年9月の時点で28%程度の人にしか知らないという関心の低さも問題です。
ガスの小売り自由化によってどのようなことが起こるのか、もっと広報に力を入れるべき。
自由化ということは競争が起きるということ、つまり消費者が恩恵を受けられるはずなのですから、歓迎されて当然なのです。
しかし現在は関心は非常に低い状態です。
もっと周知徹底させる努力がほしいところですね。
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