ガスの自由化で料金が安くならない、その課題をクリアするには
ガスの自由化により料金が安くなる、はずですがそれには課題が残っています。
なぜならガスの自由化に肝心のガス会社が乗り気ではないから、競争自体が生まれない可能性があるのです。
この課題を解決するには消費者が動くことなのですが。
今まで独占状態だった都市ガスと、新規参入するガス会社の間に競争が生まれ価格がさがる。
これが、ガス自由化の明るい未来です。
しかし課題がある、、、もしかすると、明るい未来は来ないかもしれません。
例えば先にガスの自由化がおこなわれているアメリカの例で考えてみます。
州の権限が強いアメリカですから国全体が、そうというわけではありませんが、日本より先にガスの自由化がおこなわれました。
これで、ガスの価格が下がっているかというと実はそうではなく、あんまり変わらないというのが実情なのです。
なぜならガス会社が本気になっていないから。
日本の自由化においてはガス会社がいかに本気になるかが課題です。
なぜ本気にならないか?それはおいしくないから。
ガスの自由化が来春おこなわれるということになっていますが、実は違います。
大規模な工場など大口の消費が見込める分野は1995年にすでに自由化がおこなわれています。
ビジネスホテルなど中規模な商業施設もすでに、2004年にガスの自由化はおこなわれているのです。
まあ、実生活に関係ないと気がつかないものですね、私は全然知りませんでしたが事態はすでに進行中なのです。
すでに自由化がなされているのは実に63%、来春自由化されるのは、一般家庭と小規模な法人で残りの37%。
残っているパイは、実はそれほど大きくないのが現実なのです。
先ほど自由化ではガス会社が本気になるかが課題と書きましたが、37%のパイを取るのにどれほど本気になれるのでしょうか。
大口需要がある巨大工場ならば、営業担当者を派遣して口説けばいい、かかるのは営業コストのみです。
しかし、今度は従来のガス会社から変更してもらうために、一般家庭を口説かなくてはいけません。
一軒一軒口説いて回りますか?非効率、ならば、テレビでCMを打ちますか?コストがかかりすぎます。
これが課題、どうにかしてガス会社を本気にさせる方法はあるのでしょうか?
例えば電力自由化の話ですが、、、。
イギリスでは一般家庭が協同組合のような形で結びつき、団体交渉により料金の引き下げをせまるといいます。
同じことをするのはどうでしょうか?ガス利用団体の会員を募集、競合するガス会社に見積もりを出させ、安い方に乗り換える。
数万戸単位で会員が募れれば、これはかなりのガス会社に対する圧力となるはず。
問題は広報の方法ですが、既存の消費者団体、例えば生協や地域の団体、例えばPTAが運営母体になるというのはどうでしょう?
これで課題は解決!明るいガスの未来が待っていますね、、、とはいかなそうですけど、足がかりにはなるかもしれませんね。
要は消費者次第、なのでしょうか?
注文住宅の総合情報
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