ガスの自由化で、ますます立場が苦しくなるLPガスですが…
ガスと電気の自由化でLPガスは青色吐息になっているはず。
しかし、ただ手をこまねいているLPガス業界ではありません。
電力の自由化に色気を出したり、エネファームを売りだしてみたりと必死です。さて、どうなりますことやら。
2010年度末で436万戸、2011年度末で485万戸、このままいくと2025年には1,000万戸を上回るのではないか?
オール電化の伸びには目覚ましいものがあり、私の周りでもオール電化の住宅が増えています。
地域別に普及率をみていくと、都市部ほど低いという傾向が見られるのは、都市ガスの普及率によるのではないか?とは専門家。
割安なガスのインフラが整っているところほど、ガスに依存した生活をしていると考えることができるのです。
ですから、都市ガスに依存している地域はガスの自由化に期待するところは大きいのかもしれません。
しかし、オール電化がすでに普及している地域ではガスの自由化と聞いても、何とも思わないものです。
どちらかというと電力の自由化の方に期待しているのですが、、、。
上の項をいいかえるなら、LPガスでしか供給を受けられない地域はオール電化にとって代わられている、ということ。
こんな風ですからLPガスの業者は大ダメージをすでに受けています。
加えてガスの自由化でシェア増を狙うガス会社は、ガス管など供給体制を強化する動きもあります。
そうなったらLPガスはますます大ダメージ、2,000ほどもある供給会社は、従来ならば住み分けができていました。
価格も供給会社が独自に決めることができましたから、ある意味おいしかったはずなのです。
しかし都市ガスが参入することで、競争が起こります。
LPガスの場合はボンベ交換のための人件費や配送費がかかる。
一方で、そんなものがいらない都市ガスはLPガスより高くなるはずがありません。
LPガスは値段を下げざるを得なくなります、、、これは厳しいはずですが。
しかし、黙ってやられている訳がありません。
LPガスの最大手「Marui Gas(マルヰガス)」で知られる岩谷産業は、昨年末に電力自由化への参入を表明しました。
LPガスと電力のセット料金で、ガスの自由化に向けた対策とろうという考えです。
オール電化に対しては、エネファームという非常に評判がいい製品もあります。
また、LPガスには災害に強いという側面もありますから、太陽光発電とエネファームの組み合わせは安心度でいえば一番なのです。
災害時に風呂に入ったり、エアコンを使ったりする家庭がどの程度あるかは別として、、、ですが。
さて、LPガス、都市ガス、電力会社などを巻き込んでカオスのような状況になっているガス・電力の自由化。
しかし、一般の消費者にとってはどうでもいいといえばどうでもいい話。
競争が激化することで利便性や価格の面でメリットさえ出ればいいのです。
当分こんな状況は続くはず、各社の出方がはっきり分かるまで、しばらく静観するのがいいのかもしれません。
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