ガス自由化に向けて、大阪ガスの動きは静かですが
ガス販売だけなら全国2位、しかし大阪ガスはそれだけにとどまりません。
電力の供給にも積極的で電力自由化でも活発な動きを見せています。
ガス自由化については、大きな動きは見えませんが、エネルギー総合企業として存在感は増す作戦なのでしょうか。
東京ガス、東邦ガス、西部ガスそして「大阪ガス」が4大都市ガス事業者、販売量では全国2位、シェアは25%の巨大企業。
供給するのは京阪神を中心に、実に707万世帯といいますから、非常に大きな影響力を持っています。
一般世帯への単なるガスの供給だけでなく、電力の卸売りや小売りにも積極的で、電力自由化に対する動きも迅速かつダイナミック。
巨大なガス発電所を稼働させるばかりか、石炭火力発電所を新築する動きすら見せていたなど姿勢は常に前のめり。
実際、関西電力や中部電力ですらも電力の供給を受けているほどなのです。
その一方でガスの卸売にも積極的で、岡山ガスや四国ガスなど影響下にある同業社の数も相当数に上ります。
さて、こんな大阪ガス、電力自由化への動きは素早いもので、昨年の年末、すでに料金プランを発表しています。
その内容を検討したところ、月の電力消費が平均的な家庭の場合で、変わってくる金額は月数100円程度。
、、、数100円、といって笑うなかれ。
年間に直すと数1,000円、しかし電力の小売り完全自由化がなければ、この程度の金額すら安くなることはなかった。
それを考えると、大きなことなのです。
加えて、エコファームやエコウィルのようなガスに特化した設備を利用している家庭向きの料金プランも発表。
こちらだと、先のプランよりまだ安いという価格になっています。
さらにお得さを実感するならセットプラン、大阪ガスがガスを絡めた料金設定をしないわけがない。
ガスセット割引で電気代が1%割引き、2年契約で2%割引き、例えば関西電力から大阪ガスに乗り換えると5%割引き。
なんだか、携帯電話のMNP導入時の騒ぎを思い出しますが、料金の割引自体はそこまで過激なモノとはなっていません。
さて、大阪ガスが過去最高益を叩きだしたのが2015年の7月のこと。
商品を輸入に頼るガス会社だけに為替の影響が大部分を占めるとはいえ、勢いづいています。
しかしガス自由化に向けての何らかの取り組みなりの声はいまだ聞こえ来ないのは、電力自由化に尽力しているからでしょうか?
広告の戦略でも「エネルギーのプロ」という単語を全面的に打ち出して、他のガス会社とは違うという所を力説しています。
ガスの完全自由化までに、エネルギーのことなら大阪ガスというイメージを浸透させることによりシェアを失わない作戦?
電力の自由化で既存のユーザーを囲い込む?
傍目で見ている分には、最近の動きはこの様に映るのですが、本意はどこにあるのでしょうか?
注文住宅の総合情報
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