火災保険 類焼特約

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火災保険にあまり出番がなさそうな、類焼特約というものがあります。

 

自分が出火元の場合、火災保険に付いてくる見舞金と個人賠償責任特約で事足りそうですが、それでも足らない場合、わだかまりが残らないように類焼特約があるのです。

 

「失火責任法」つまり「失火ノ責任ニ関スル法律」なるものがあります。

 

明治時代に定められたものですが、現在も適用されている法律です。

 

それによると、火事を出してしまって近所も燃えた、つまり類焼させてしまったケースの場合、責任を負う必要がありません。

 

「重大な過失がない限り」、こんな但し書きが付くのですが、、、。

 

例えば、火事の原因として一番多いのは放火だったりするのですが、放火されてしまったら過失も何もありません。

 

放火が原因で家が燃え、類焼が起きて近所も燃えた、こんな場合、出火元の責任は追及されないのです。

 

では重大な過失とは何か？てんぷらを揚げていて、その場を離れて火を出した、、、まあ過失ですよね。

 

こんな場合は、責任を問われてしまいます。

 

類焼特約とは自分が火元で近所を類焼させてしまった場合に、その分を補償しようという特約。

 

火元である自分に「重大な過失がなかった場合のみ」、補償の対象となってきます。

 

補償内容は、類焼を受けた建物や家財の再調達価格を基準に補償する、、、上限は１億円程度が一般的です。

 

しかし大抵の家は類焼を受けた場合、自分の家の火災保険で対応できるもの。

 

それで補えてしまえば、類焼特約は使用されずに済んでしまいます。

 

ただ、類焼を受けた側の保険金が足らなくなってしまったようなケース。

 

火災保険に加入していなかったり、見直しをかけていなくて保険金額が低かったり。

 

こんな場合は、類焼特約で補うのです。

 

では、出火元に重大な過失があった場合は類焼特約は使えないのか？はい、使えません。

 

この様な場合は類焼特約ではなく、個人賠償責任特約で補償することになります。

 

子どもが近所で高価な壷をを割った、、、こんな場合に使う保険のことですね。

 

ん？ならば火災保険に類焼特約を付ける意味ってあまりない、、、ええ、実はあまりないのです。

 

自宅が放火されました、周りの家も燃えました、そんな場合は周りの家は自分の火災保険で対応します。

 

でも、いくら責任や重大な過失がなかったとしても「各自火災保険で直してね」では、今後も住み続けるとしてちょっとキツい。

 

出火元のくせにのうのうと、、、陰口をたたかれ続けるのは必至です。

 

ならば、使うのは失火見舞費用保険金、大抵、火災保険とセットになっています。

 

重大な過失があった場合に使う保険が個人賠償責任特約、これで事足りるでしょう。

 

しかし、それでは不十分な場合について類焼特約はあると考えます。

 

火事にあった後も、わだかまりが少しでも残らないように、類焼特約はそんなためにある商品です？

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