電気契約容量は、ホームブレーカーの主開閉器の容量で判断できますが、現在ほど電気機器が充足していなかった頃の古い住宅では、30A(アンペア)や40Aの小さいものがあります。
そして、省エネの電気機器が増えたとは言え、電気機器の増加や住設備の全てに電気が使用されている現在では、30Aや40Aでは容量オーバーでブレーカーが落ちる恐れがあります。
電気契約容量の設定は、使用する電気機器の合計アンペア数で決まりますが、全ての電気機器を最大負荷で同時使用することがないため、単純な合計では決められない難しさがあります。
しかし、アンペア数の求め方を知れば、ある程度の予測がつきますので計算式を示すと、アンペア数=消費ワット数(kW)/100(V)となり、200V機器であれば、アンペア数=消費ワット数(kW)/200(V)となります。
例えば、最大負荷時の消費電力が1.5kWのエアコンでは、15アンペア(100V時)が必要になり、IHクッキングヒーターでは最大負荷時に3kw(1口)ほどになりますから、2口では200Vでも30アンペアになります。
これらから、推定すると標準的な住宅規模と部屋数であれば、IHクッキングヒーターを使用する場合で100アンペア前後、そうでない場合は60アンペア前後は必要になると思います。
ただし、契約容量をアップすると基本料金も上がり、余裕があれば良いと言うものではないため、業者と相談することも必要でしょう。
リフォームでオール電化とする時には、住居内にあるホームブレーカーの容量を確認すること、そして容量アップが必要か否か、あるいは可能か否かを確認しておく必要があります。
マンションの場合には、棟全体での消費電気量が設定されており、各戸には割り当てられた容量のホームブレーカーが設けられています。
そのため、各戸が勝手にホームブレーカーの容量を上げると棟全体の容量がオーバーになり、棟全体が停電してしまう恐れがあるため、管理組合での確認や承諾が必要になります。
戸建住宅では、必要に応じてホームブレーカーの容量を上げることは可能ですが、基本料金がアップすることにも注意しましょう。
オール電化でのIHクッキングヒーターの容量は、最大負荷時で30A(200V、2口)ほどにもなるため、その他の電気機器を考慮すれば100A前後の容量が必要になります。
また、オール電化では給湯器も夜間電力を利用した貯湯式が多いと思いますが、お湯の使用スタイルによってはお湯切れの恐れがあるため、家族のお湯の使用スタイルなども考慮しておく必要があります。
上記の他に、オール電化ではソーラ発電の選択も検討されますが、全体的なコストパフォーマンスやランニングコスト、そして補助金等も含めて検討するようにしましょう。
標準的なリフォーム工事における電気屋さんの仕事は、比較的短時間で終わるもので、住設備機器の接続やスイッチやコンセントの追加あるいは移動が主なものです。
しかし、短時間でも電気工事が終わらないと次のステップに進めないため、場合によっては残りの半日以上が空白時間となる場合があります。
そのため、余裕があれば、その他の電気関係の改善工事を依頼しておけば、コストパフォーマンスの高い電気工事となります。
例えば、既存の1口コンセントを2口に変更、あるいは電灯スイッチを高齢者にも使いやすい大型のホタルスイッチに変更、さらにはテレビ端子とコンセントの追加などで日常生活の改善を図ることができます。
これらを、リフォームとは別途に電気屋さんに依頼すると割高になる上に、クロスの貼替えが必要になるような位置にスイッチやコンセントを新設・移動することはできませんので、リフォームに合わせて行うことを勧めます。
注文住宅の総合情報
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