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庭のリフォームで生活空間を拡げる

庭の生け垣や植木は年数と共に成長してゆき、剪定などの手入れを行っていても自然と大きくなり、建物とのバランスが悪くなっていく傾向があるため、リフォームに際しては前面道路から眺めた時のバランスを参考にすると良いでしょう。

 

また、庭は住宅の専用プライベート空間として大きな役割を持っていますから、屋内空間と屋外のプライベート空間を上手に繋げ、生活空間を豊かにすることにも配慮しなければなりません。

 

屋内空間と屋外空間を繋ぐツールには、ウッドテラスやサンルーム、あるいはオーニングやシェードなどのテント類がありますが、それらの計画に合わせて生け垣や植木の構成も見直してみる必要があります。

 

生け垣には目隠しや境界明示の意味合いがあり、十分に広い庭であれば特に問題はありませんが、そうでない場合は閉鎖的で圧迫感のイメージが強くなるため、フェンスくらいがいいと思います。

 

フェンスにも様々におしゃれでデザイン性に優れたものがありますから、生け垣からフェンスに取り替えれば、通風や採光が改善されるだけでなく、住居部分からの視界の拡がりも確保できるようになります。

 

なお、住居部分からの目隠しが必要な時には、生け垣を一部残す、あるいはシンボルツリーなどの植木を利用する方が良いと思います。

 

エクステリアを上手に使った外構リフォーム

外構リフォームで生活空間を拡げるエクステリア製品にはサンルームやテラス、そして簡易的なものとしてはロール式のサンシェードなどがエクステリアメーカーなどから提供されています。

 

これらは、外壁を大きく傷つけることなく取付けも簡単で工期短縮にも貢献しますが、それら単体では若干チープな印象も受けるため、選択や取付けに際しては何らかの工夫が必要になります。

 

例えば、サンルームを設置する際には出入り口付近や周囲に自然木を使用したデッキを設ける、またサンシェードを設ける際にも、ウッドデッキあるいはレンガや石などの自然素材で地表面を意匠化するなどの工夫が必要です。

 

このように、既製品のエクステリア製品を使用する時には、既製品単体ではなく、手作り感のある少しの工夫を追加することで、チープな印象がなくなる上にオリジナリティーのある生活空間となります。

 

外構リフォームでは門の心理的役割を上手に利用しよう

門には、門灯、郵便受け、そしてインターフォンなどの機能部分と、それより内側には入ってはいけないと言う心理的なプライバシー境界を明示する役目があるため、外構リフォームに際してはそれらを意識して計画しましょう。

 

門に扉がある場合は、具体的なプライバシー境界と防犯の役割を示していますが、門柱だけの場合でも外来者には無断立ち入り禁止の心理的なバリアーになります。

 

つまり、門柱の位置が住宅の玄関側に近づくほどオープンな外構イメージとなり、道路際であればクローズドなイメージとなります。

 

この門や門柱の位置は外構計画の概要を決定づける要素で、そこから玄関までのアプローチや視線なども想定しておくことが必要です。

 

以上のように、門や門柱には機能だけではなく心理的な要素があり、住宅全体のイメージにも大きく影響するため、計画前には前面道路側から全体を眺め、イメージしておくことも重要なことです。

 

外構リフォームで塀を採用する時の注意点

一般的に塀のイメージには防犯と目隠しが強くありますが、外構リフォームを計画する際には、これらのイメージとしての塀の必要性の有無を見直す必要があると思います。

 

庭に面したリビングの掃き出し窓正面にはプライバシー保護を目的とした目隠しが必要になりますが、塀や密集した生け垣とするよりも、シンボルツリーと低木などを合わせて目隠しに利用する方が、優しいイメージになりお勧めです。

 

その他の境界線上にも塀は必要なく、防犯を意識するあまりに高い塀を設けると、却って塀が隠れ場所となって空き巣等の被害を受けやすくなる場合があります。

 

つまり、道路側や隣地側にある程度開かれた視界とし、侵入者に見られる不安を与えることの方が、防犯上では大きな効果があります。

 

以上から、現在の標準的な敷地・住宅で塀はほとんど不要なもので、設ける場合でも出来るだけ軽微なものとし、植木などと組み合わせる方がいいと思います。

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