へーベルハウス30年目の集中メンテナンス費用は400万円!
30年目の集中メンテナンスがへーベルハウスのロングライフサポートプログラムの内容。
これに400万円かかりますが、実はそれほど高額ではありません。
しかし30年間メンテナンスがいらないのではありません。
小まめな補修に加えて、30年目の集中メンテ、これはへーベルハウスに限らないのですが。
入居後すぐ、1年目、2年目、5年、10年……そして30年。
8回の定期点検、その後の30年目に大規模なメンテナンスをおこなう。
この後、5年ごとの有料点検で60年の長期間安心して住むことができるというのが、ヘーベルハウスのロングライフプログラム。
カタログやHPによると、30年目の集中メンテナンスの内容は以下の通りです。
- 屋根の防水の交換・重ね貼り、
- 外壁防水の塗装・交換、
- サッシ枠シーリング交換、
- 出窓屋根の塗装・シーリング、
- 樋の塗装・交換
以上で400万円、これは45坪2階建てでの試算ですので、形状によってはもっとかかるということです。
さて、この金額をどうとらえるかということです。
例えば築30年の場合、外壁をメンテナンスする場合、既存の外壁にサイディングを重ね貼りするか、撤去後に貼るかになります。
45坪2階建ての住宅の場合、それだけでも200~250万円の費用がかかることは覚悟しなくてはなりません。
この金額は住宅の骨組みに当たる、躯体にダメージがなかった場合。
劣化したサイディングを放置することによって、起こるであろう躯体のダメージを補修すると、金額はさらに増すことになります。
このことから考えると、集中メンテナンスで400万円という金額は、必ずしも高くはないのです。
さて、へーベルハウスのロングライフプログラムは30年目まで点検費用は無料。
しかし、その時に劣化が見つかった場合、メンテナンス費用は無料ではありません。
30年間放置して集中メンテナンスで400万円かければ、その後30年間住めるというものではありません。
例えば、外壁材に用いられるALCのパネルの間やサッシと外壁の隙間を埋める、シリコン製のシーリング。
防水や躯体の膨張・収縮、外壁への振動にともなうサイディングへの力を吸収する役割があります。
しかし、経年劣化しやすい性質があり、最近発売になったごく限られたものを除き、10年持つものはありません。
劣化したまま放置すると、水の侵入による躯体へのダメージやALCボードへのダメージへとつながります。
そこで、シーリングを打ちかえなくてはいけないのですが、それにかかる費用は30万円程度。
外壁に限っても、30年間にシーリングのメンテナンスだけでも、最低4回は必要です。
もちろん、これはへーベルハウスに限った話ではありませんが。
またメンテナンスを取り扱うのは、へーベルハウス指定の業者に限られるというのがロングサポートプログラムの条件。
これでは、相見積もりを取るということができません。
今、リフォームを手掛ける業者の数は非常に多く、中には悪質な業者も見られます。
このことから考えると安心と考えることもできるでしょうが、値段が適正かどうか確かめる術がないのです。
そこはハウスメーカーとの信頼関係になるのですが、皆さんはどう考えますか?
「30年で400万円」というと、「やっぱりヘーベルハウスって高いんだね」と思われるかもしれませんが、調べてみると、ヘーベルハウスだから高いというわけではありません。
ちょっと古いデータではありますが、こちらを参考にしてみましょう。
自宅修繕にかけた費用の平均は556万円で、築年数の平均は35.8年というデータがあります。
出典:不動産ジャパン 「新築一戸建て購入後30年以上住んでいる人に聞く『一戸建て修繕の実態』調査」の結果
築30年~34年だと300万円~399万円なので、「30年で400万円」はヘーベルハウスだけがべらぼうに高いわけではなく、ごく平均点的な数字なのです。
ちなみに、メンテナンスにお金をかけた場所で多いのは「外壁」や「給湯器」、「トイレ」「お風呂」が上位を占めていました。
やはり、強い日差しや雨水にさらされ続ける外壁や、水回りの設備は劣化しやすいことがうかがえます。
個人的に興味深かったのは、「修繕費を毎月積み立てていたか?」という質問へのみなさんの回答。
「はい」と答えた人は約1割で、平均16288万円/月でした。
やはりローンの支払いで精いっぱいで、とてもメンテナンス費用のことにまでお金が回らないというのが現状のようです。
1回あたりのメンテナンス費用を見てみると、外壁、屋根、キッチン、お風呂はどれも100万円超えで、やはり高くつきます。
だいたい20~25年の間に一度は大規模な修繕が必要となりますから、300万円、400万円の金額になるのも納得!
ヘーベルハウスに限ったことではないので、こういった資料を参考にしながらコツコツと、少しずつでもメンテナンス費用を蓄えておきたいものですね。
注文住宅の総合情報
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