リフォームに対する補助金には、長期優良リフォーム、省エネ改修、ゼロエネ住宅などがありますが、あまり知られていないものに,「エコリフォーム」と「良質な中古住宅の購入」に対するものがあります。
「エコリフォーム」の対象は、
- 開口部の断熱改修、
- 壁・屋根・天井・床の断熱改修、
- 設備エコ改修、
のいずれか(併用含む)を基本として、それらのいずれか(併用含む)と合わせて行う、バリアフリー改修、劣化対策、耐震改修、リフォーム瑕疵保険への加入となっています。
上記の補助金の最大は30万円で、耐震改修を行う場合は45万円とされており、補助金はリフォーム事業者に支給され発注者は減額された工事金額を支払うことになります。
「良質な中古住宅の購入」に対する補助は、購入者が40歳未満(平成28年10月11日現在)と限定されています。
ホームインスペクションを行うことで5万円、合わせて上で挙げたエコリフォームを行う場合には50万円、さらに耐震改修を行う場合は65万円としています。
この補助金は中古住宅を販売あるいは売却を媒介する宅建業者に支払われ、購入者は補助金で減額された価格で売買契約を結びます。
なお、上記のホームインスペクションとは、建築士が住宅の劣化状況や欠陥の有無を確認するもので、補助金に5万円はインスペクション(検査)を行った建築士に支払われます。
以上を整理すると、居住者(購入者を含む)が主体になって行うリフォームに対する補助金と、宅建業者が主体となって行うリフォームに対する補助金に分かれていると言えます。
リフォームに対する所得税減税の条件は、償還期間5年以上のリフォームローンを利用した場合と、
償還期間5年未満のリフォームローンあるいは自己資金の場合の2種類になり、年末調整や確定申告で還付されます。
償還期間が5年以上のリフォームローンを利用した時の対象工事は、
- 同居(3世代)対応改修、
- バリアフリー改修、
- 省エネ改修
のいずれかとされており、それらのいずれかと合わせて行う場合に限り耐震改修やその他増改築等も対象となります。
上記の場合、年末のローン残高の2%がその年の所得税額から減額(還付)され、5年間の控除期間での最大控除額は25万円(他のリフォームを合わせて行った場合は62.5万円)となります。
5年未満の償還期間のリフォームローンあるいは自己資金の場合の対象工事には、
- 耐震改修、
- 同居(3世代)対応改修、
- バリアフリー改修、
- 省エネ改修
があり、工事額の10%が減税額(控除額の最大は耐震改修、同居対応改修、省エネ改修で25万円、バリアフリー改修で20万円)。
その年の所得税額から減額(還付)されますが、控除期間は1年となります。
なお上記の他、リフォームが中古の家の購入に伴うもので償還期間10年以上の住宅ローンを利用する場合は、所得税減税の対象工事や適用掛け率・控除期間、さらには最大控除額が異なりますので、先のリフォーム減税と合わせて詳細は税務署や行政窓口等で確認することを勧めます。
リフォーム工事の内容が、耐震改修、バリアフリー改修、省エネ改修のいずれか場合には固定資産税の軽減があります。
耐震改修の時には1/2、バリアフリー改修と省エネ改修の時では1/3となっており、いずれも1年度分の適用となっています。
ただし、それぞれに適用条件があり、耐震改修では1982年1月1日以前に建てられたもので現行の耐震基準に適合させること。
そして耐震改修に係る費用が50万円を超えること、さらに延床面積の内120m2の範囲となっています。
バリアフリー改修では、
- 新築から10年以上を経過していること、
- 65歳以上、
- 要介護、
- 要支援、
- 障害者
のいずれかの居住者がいること。
さらにはバリアフリー工事(通路幅、階段勾配、浴室やトイレ、手摺の取付け、出入り口戸、段差解消、滑りにくい床、のいずれか)を行っていること、さらに延床面積の内100m2の範囲となっています。
省エネ改修で固定資産税の軽減対象とするためには、平成20年1月1日以前に建てられたもので、窓の改修工事を行ったもの。
且つ、床、天井、壁の断熱工事を合わせて行った場合も適用されますが、延床面積の内120m2の範囲となっています。
なお、バリアフリー改修と省エネ改修では、改修工事費(国や地方公共団体から補助金を交付されている場合は、その補助金を控除した金額)が50万円を超えている場合に適用となります。
注文住宅の総合情報
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