ハウスメーカーの住宅ユーザーがリフォームする際に選ぶ業者としては、やはり同じハウスメーカーに依頼するのがリスクの少ない選択だと思います。
戸別の住宅情報が企業にどのくらいの期間まで残されているかは分かりませんが、当時のハウスメーカー企画の基本仕様情報は残しているはずですから、ユーザーの気づかない改善点への助言が得られる可能性があります。
ハウスメーカーが独自の工法や仕様を特色としてしている場合、安易なリフォームではそれらの良さを壊してしまう恐れもあるため、その内容によってはハウスメーカー以外の選択肢がなくなる場合があります。
ハウスメーカー独自の工法として多いのは、耐震性能に関する構造部分で、独自に開発した構法や部材で建てられている場合、間仕切り変更や増築時には注意が必要です。
なお、仕上げ部分や住設備はハウスメーカーのオリジナル商品であっても、代替え商品が多く出回っているため、それらをメインとしたリフォームではハウスメーカーやリフォーム業者にこだわる必要はありません。
パナソニックと言えば、家電製品がすぐイメージに上がりますが、古くから木質建材や住設備品も扱っており、住宅関連メーカーとしては歴史の長い会社で、グループ傘下にはリフォーム会社も有しています。
また、パナソニックの子会社にはパナホームと言う工業化住宅の製造・販売や建築請負、そして不動産などを扱っている会社があり、ここでもリフォーム事業を行っていますが、リフォーム専業としてはパナソニックリフォーム会社となります。
パナソニックリフォームでは、パナホーム住宅に限らず一般住宅のリフォームも行っており、リフォームの進め方から質疑・応答、減税や補助金などの活用方法などの紹介、と十分なサービスを行っています。
パナソニックリフォーム独自の特色と言うのはあまり感じられませんが、家電から建材までの幅広い事業で、リフォームに関しても総合的なノウハウが期待できますので、近くに支店や営業所があれば、相見積業者として選択肢には入ると思います。
パナホーム(株)はパナソニック(株)の子会社で、建築請負、不動産事業、住宅システム部材販売、の各部門があり建築請負部門ではリフォームも事業対象としています。
一方、同じグループ会社にはパナソニックリフォーム(株)もありますが、パナホーム(株)のリフォーム事業との明確なテリトリー区別や技術的な差異があるようには感じられません。
ただし、リフォームに関してはパナソニックリフォーム(株)の方が専業としている分、対象範囲が広いと言えるかもしれません。
これらから、パナホームユーザーのリフォーム業者選択では、パナホーム(株)が最有力候補になると思いますが、一般的な内外装や住宅建材・設備などのリフォームではパナソニックリフォーム(株)も選択肢に入ると思います。
また、パナソニックリフォーム(株)では、一般木造住宅や古民家、そしてマンションなども請負対象としていますので、パナソニックグループの総合力をリフォームにも期待できると思います。
ミサワホームはリフォームコンセプトを、「暮らしをデザインすること」としており、同社のリフォームシステムはグッドデザイン賞を受賞しています。
また事業ブランドを、ミサワホームイング(Home+ing)としており、建物を守り現在進行形で手を加えながら暮らしをデザインし、理想の空間を実現する、としています。
特徴的なものには、在来木造住宅向けに「まるごとホームイング」があり、その場合には10年保証を付けていますので、ほぼ新築と同じ仕上がりと考えていいでしょう。
また、ここで驚きは、まるごとのリフォームでありながら、仮住まい不要で住みながらのリフォーム工事としていることです。
さらに、定額で内装・住設備を新築同様とするマンションのスケルトンリフォーム(リノベーション)も行っており、面白い企画だと思います。
このスケルトンリフォームの定額は、マンションの床面積で決められており、現在は東北から東海までの地域と限定されていますが、順次拡大しているようです。
これらは非常に面白い企画だと思いますし、まるごとやスケルトンでなくてもオシャレなリフォームを望む場合は、デザインを得意とするミサワホームイングは有力候補になると思います。
三井ホーム(株)は枠組み構法(2×4・ 2×6)の新築住宅を扱っており、リフォーム事業は三井不動産リフォーム会社が構法を問わず請け負っています。
三井不動産リフォームの特色的なものに、オーダーメイド定価制K+(ケーイプラス)があり、これは定価制にオーダーメイドの自由度を加えたものです。
具体的には、耐震補強や断熱などの基本工事は定価制で、内装や住設備などはフルオーダーメイドとしており、コーディネート提案も行っています。
なお、三井不動産リフォームでは、リフォームの難易度やその説明を表したイラストを作っており、初めての人には非常に分かりやすいものですから参考にするといいでしょう。
また、三井不動産リフォームのユーザー限定で、仮住まいサービスを行っており、一般的な賃貸アパートに必要な敷金・礼金を不要とした新賃貸システムを提供しています。
大和ハウスの住宅には、木質系と鉄骨系があり、内外装のリフレッシュや住設備の取替えでは問題ありませんが、間仕切り変更などの構造躯体の一部を変更する場合は注意が必要です。
xevoΣ(ジーヴォ・Σ)シリーズの住宅構造は鉄骨ですので、柱などの耐力部材の撤去・移動を伴うようなリフォームは非現実的で、出来ないと考えた方がいいでしょう。
それ以外のxevoシリーズは木造ですから、鉄骨よりも可能性はありますが、大和ハウス独自の耐力壁構造もありますので、間仕切り変更などの可否は、大和ハウスリフォーム(株)に相談することを勧めます。
大和ハウスの新築保証は、構造部分を20年、雨漏りには15年とし、その後の有償メンテナンスで、さらに10年あるいは15年の保証を行っていますが、それらの保証がリフォームによって無効となる場合もありますので注意が必要です。
また、大和ハウスリフォームでは、住まいの点検・診断も行っており、その結果によってリフォームの内容や計画を立てることができますので、お勧めです。
注文住宅の総合情報
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