リフォーム とは

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ジーニアス英和辞典では、リフォーム（raform：動詞）とは、社会体制や政治体制などを改善する、改革する、刷新する、そして精神的な部分を改心させる、あるいは矯正する、とあり建物とは直接的には関係があるものではありません。

 

一方のリノベーション（renovation：名詞）は、古い建物の修理や復元、そして改装となっていますので、本来ならこちらの方が適切な使用だと思いますが、何故リフォームが使われるようになったかは興味のあるところです。

 

いずれにしても、業界では修復や改善などをリフォームと言い、スケルトン状態にまで戻しての刷新や改築をリノベーションと言う傾向があります。

 

業界でリノベーションと言う言葉が頻繁に使われだしたのは数年前からで、これは国の施策である住宅ストックの長寿命化や空き家住宅の有効活用が大きく影響していると思います。

 

既存住宅の長寿命化や空き家の有効活用には、住宅の基本性能から見直さなければならず、リノベーションは従来のリフォームイメージから一歩進んだ内容とするためのアイディアだったのではないかと推測しています。

 

日本の住宅業界で使われているリフォームは、改修、改築、増築などの意味に使用されていますが、明確な定義の元に運用されているとは言えないのが実情でしょう。

 

リフォーム（Reform）の本来の意味は 、社会体制や政治体制に対して、改善する、改革する、あるいは人の心を改心させるや矯正するなどとなっていますので、日本での運用は和製英語と見る方がいいでしょう。

 

住宅業界でのリフォームの意味は上に挙げた他に、修復、改善、原状回復、・・・と多種多様に使われており、敢えて定義付けで運用範囲を狭める意味がないのかもしれません。

 

リフォームと同じような言葉にリノベーション（Renovation）があり、住宅をスケルトン（Skeleton＝骨格）状態にまで戻して改装する場合などに用いられていましたが、リフォーム同様にその定義範囲も次第に拡がっているような気がします。

 

これにはリフォームに新鮮味を求めた業界の意図を感じますが、内装の全てを撤去して行う改装や改築をリノベーション、それ以外はリフォームと定義づけしておくのが分かりやすいと思います。

 

なお、建築基準法にはリフォームやリノベーションの定義はなく、それに見合うものとしては、修繕、改築、増築などがあります。

 

リフォームのきっかけとなるものには、内外装あるいは住設備の不具合や維持メンテナンスに関するもの、そして機能の陳腐化に伴うものなどがあります。

 

いずれにおいてもリフォーム目的の基本には、快適な住生活を長期的に維持していくことにありますから、計画したリフォームが予想外の結果に繋がらないよう、十分に検討しておく必要があります。

 

例えば、IHコンロの利便性や安全性に魅力を感じ、システムキッチンのリフォーム計画をする場合、オール電化かガスとの併用かは十分に検討しておきましょう。

 

上の場合でキーになるのは給湯器で、電気の貯湯式かガスの瞬間式かは、家族のお風呂やシャワーの利用形態に大きく影響し、選択を間違えると湯切れを起こすだけでなく、ランニングコストにも影響してきます。

 

このように、リフォーム計画の中心に関連するものも検討しておくことが重要で、本来の目的や効果を損なう結果にならないよう、業者や専門家の意見を聞くことを勧めます。

 

住宅雑誌やショウルームを参考にリフォームを計画しても、具体的な完成イメージは中々掴みにくく、それが正しい選択かどうかはさらに判断しにくいいものです。

 

そんな時、リフォームの内容や計画に基いて、完成後の利用イメージを家族全員でシミュレーションし、問題点の有無などを話し合うことが大きく役に立つと思います。

 

また、その際にリフォーム計画の図面やスケッチがあると、一つずつ確認することができると共に、全体像も把握しやすくなりますので、既存図面のコピーに写真の貼り付けやスケッチを加えるといいでしょう。

 

シミュレーションは、朝の洗顔や食事から就寝するまでの実生活をイメージすること、そして平日と休日とでそれぞれに行うことが重要で、その際に感じた問題点などを家族同士で突き合わせて進めると、計画の改善に繋がります。

 

さらに、家族でシミュレーションした結果を図面への加筆や参考写真などで表わしておくと、業者への説明にも役立ち、誤解が生まれることも少なくなると思います。

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