リフォーム工事中に感じた疑問は放置していると、出来上がってから業者への不満やクレームになることがあります。
そして不満の解消やクレームが円満に解決するか否かは、その原因となった当初の疑問をどれだけ早く適切に解決できたかどうかによります。
工事に疑問を感じると言うのは、専門的な知識不足もありますが、施主と業者のリフォームの意図に関して情報の共有化が十分ではないと言うことですから、放置しているとその乖離がますます大きくなってしまいます。
これを避けるためには、疑問に思ったことは出来るだけ早く現場監理者に確認し説明を受けることが重要で、時間が経過しすぎてしまうと後戻り工事ができなくなりクレームへと発展してしまいます。
なお、クレームは現場で作業をしている職人に直接伝えると、さらに別のクレームになることもあるため、現場監理者に伝えるようにしましょう。
現場で工事を行う職人は、所属する或いは依頼されたリフォーム会社からの指示に従って行っていますので、作業中に直接クレームを言うとトラブルやその後の工事に支障をきたすことがあります。
クーリングオフとは、訪問販売などで契約した場合に一定期間(8日)内であれば、消費者が契約を解除することができるもので、リフォームにおいても、業者の営業訪問を受けて工事契約をした場合に適用されます。
逆に言うと、仮に訪問販売がきっかけであっても、自らが業者選択したり出向いて行った契約に関しては適用されません。
なお、クーリングオフによる契約解除は書面で行う必要があり、はがきでも可能ですが出来れば内容証明郵便を勧めます。
その際、解除理由を説明する必要はなく、解除申込を受けた業者は無条件で解約しなければならないとなっています。
極端な例を挙げれば、訪問販売でリフォーム契約し、8日以内に工事着手あるいは完成までしてしまった場合でも、契約から8日以内であれば解約することができ、工事代金を支払う必要がないばかりか原状回復を請求することもできます。
このようにリフォームの訪問販売による契約では、業者側が圧倒的に不利でユーザー保護が優先されていますが、クーリングオフの利用にはユーザー側にも心理的な負担があるため、安易な訪問契約は避けるようにしましょう。
リフォームの本来の目的は、住宅の基本性能の向上や住空間の質の向上ですが、リフォーム直後には身体の不調を感じ病気になることもあります。
例えば、リフォームで断熱性能を向上させれば省エネ効果だけではなく、住居内での温度差が少なくなり高齢者にも優しい温熱環境となりますが、断熱化に伴って行う気密化で自然換気が行えずシックハウス症候群などを起こす場合があります。
そのため、気密化された住宅では強制的に換気する24時間換気が必要となりますが、リフォーム直後にはシックハウス症候群の原因であるホルムアルデヒドが抜けるまでは、窓を開けるなどの直接的な換気も必要になります。
さらに、リフォーム中はホコリが多く、喘息などの症状を起こしやすくなりますので、その場合は一時的なホテル利用も検討してみる必要があります。
また、リフォームに際しての心労が身体を壊す原因になることもありますが、出来る限り施主の負担を少なくするには施主の代理人とも言える設計士の活用も検討してみるべきでしょう。
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