リフォームする理由は様々にあると思いますが、その部屋に物入れ等の収納がある時には、その収納の目的や役割を見直すことも重要で、大きい収納よりも部屋の用途に合わせた収納とする方が実用的なものになります。
例えば、古い住宅に多いリビングの横にある和室を洋室にする時などは、床の間や押入れを合わせて大きな収納にするよりも、一部をTV・オーディオラックにするのもお勧めです。
その際にも、床の間や押入れの奥行きを全て使うのではなく、2/3ほどを収納やラックにし、残りを部屋に含めれば部屋の拡がりも期待できます。
なお、収納には保管・整理と見せたくないものを一時的に隠すと言う目的があり、いずれの場合も利用したい時にすぐ出せるような棚板などの工夫も必要です。
保管・整理の収納としては、パントリーや日用品置き場、そして隠す目的のものとしては掃除機や古新聞・雑誌の仮置き場としての収納があり、それらに応じた大きさや形状にしておきましょう。
リフォームで和室を洋室に変える時や間仕切り変更する時に収納を1箇所にまとめ、壁面収納とすることもあると思いますが、その利用形態や利用頻度についても十分に検討しておく必要があります。
飾り棚やTV・オーディオラックをシステム家具などで壁面収納とする場合を除いて、生活雑貨やクローゼット類としての壁面収納ではその他の選択肢も検討するべきでしょう。
理由は、壁を大きく占める壁面収納の扉は、インテリアやコーディーネートの選択範囲を狭めると共に、煩雑なイメージになる傾向があるからです。
また、壁面収納とした場合、それらの前には扉開閉用のスペースが必要で実質的な部屋の広さが狭まる欠点があることも注意しておきましょう。
こうして考えて見ると、壁面収納の効果は意匠家具的なものとして計画するのが無難で、収納の量や利便性を優先する場合には、ウォークインクローゼットや書庫、さらには用途ごとに分散した収納の方が実用的だと思います。
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