リフォーム 防音

トップページ ＞ おすすめのリフォーム方法は順当リフレッシュ！ ＞ 防音リフォームの前に遮音と吸音の性質を知っておこう

標準的な仕様の住宅をリフォームで防音仕様とするためには、事前に防音の基本的な性質を知っておく必要があります。

 

防音には音を反射させ外部に音を逃さない遮音と、特定の周波数音を熱エネルギーに変える吸音があり、住宅における防音とは一般的に外部に音を逃がさない遮音に重きを置いたものです。

 

反面、遮音だけの部屋では反響音で音が聞きづらい上にうるさいだけの部屋になってしまいますので、遮音と吸音をバランスよく使用することが重要になり、室内側に吸音材を外部側に遮音材が一般的です。

 

ただし、本格的な音響対策をするためには、音源の性質や防音目的などによって遮音材や吸音材の選び方が異なり、専門家の助言が必要になります。

 

なお、音が外部に逃げる部分としては、壁や天井・床の他に、窓サッシや出入り口ドア、そして換気扇などがあるため、それらも防音仕様とする必要があります。

 

このように、防音仕様とするためには専用の材料が必要な上に、リフォームの工事範囲も広がるため、一般的なリフォームに比べてコストが掛かります。

 

例えば、リフォームで防音したい部屋がオーディオ・ビデオルームのような場合、外壁側や隣室側に音が漏れないように遮音することを考えますが、遮音だけでは、満足のいくオーディオルームとすることはできません。

 

遮音とは音を通過させない、つまり反射させる訳ですが、全てを反射する訳ではなく30dbや40dbのように遮音材によって性能が異なり、例えば30dbの性能の遮音材では70dbの音を40dbにしてくれます。

 

しかし、遮音だけでは反射音で音が濁って聞きづらく、うるさいだけの部屋になってしまう恐れがあり、室内側には吸音材、そして外壁側や隣室側に遮音材を入れるダブル構造とする必要があります。

 

ただし、壁４面に吸音材を入れると音が単調なものになってしまう恐れもあるため、吸音材の使用は壁の２面だけにするなどの工夫が必要になります。

 

また、窓は２重サッシに、そして出入り口ドアは防音仕様のものにする必要がありますが、これらによって室内の高気密化が促進されるため、換気・吸気には注意が必要で防音対策用のものが必要になります。

 

マンションで音に関するトラブルの原因の多くは歩行音（振動・伝達）ですが、テレビの音や話し声も意外と多くあり、防音対策が十分でない古いマンションなどではリフォームで防音対策が必要になります。

 

なお、防音も室内から音が漏れるのを防ぐ場合と外部の音が室内に入ってくるのを防ぐ場合がありますが、ここでは室内からの音漏れを防ぐ場合について述べます。

 

床の防音対策としては、L45などと呼ばれているフローリング材があり、上位にL40があり、イスの移動音や人の走り音などの軽減度合いによって等級訳されています。

 

一般的にはL45が使用されていますが、現実的にはこれだけで防音することはできず、フローリング材と共に、合わせて防振・遮音マットの併用が効果的です。

 

壁や天井の防音では、遮音材と吸音材の併用が効果的で、室内側に吸音材（断熱材兼用）をいれ室外側に遮音材を入れるのが基本です。

 

リフォームでピアノルームやホームシアターを計画している時には、壁や窓の防音対策に合わせて防音ドアの検討も必要になります。

 

室内の音が隣室や外部で聞こえてくるものには、音の波が壁や窓ガラスを振動させて聞こえてくるものと、隙間から音の波が逃げて聞こえてくるものとがあります。

 

防音ドアの仕組みとしては、ドア周囲にエアタイトあるいはパッキンなどで隙間を無くすようにしており、ドア本体の遮音性能は30dbほどとなっています。

 

つまり、防音ドアは完全に無音化するようなものではなく、大きな音を気にならない程度にまで減衰させることを目的としています。

 

例えば、遮音性能が30dbの防音ドアを使用した場合、ピアノの音（80db）や騒がしい街頭音（70db）を、それぞれ50dbと40dbに下げ、クーラー室外機音や図書館のレベルまで下げてくれます。

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