リフォームの内容が、クロスの貼り替えやキッチンなどの設備の入れ替えなどの場合、デザインの中心はカラーコーディネイトになり、その範囲ではデザインを設計事務所やデザイナーに依頼することは少なくです。
リフォーム業者あるいは居住者自らが計画するのが大半でしょう。
リフォームのデザインを居住者が行う場合、参考とするのはカタログやインテリア雑誌になると思いますが、やはりリアリティーのあるのは展示コーナーやモデルハウスではないかと思います。
それでも、リフォームした後の居室のイメージが掴めない場合には、クロスのカットサンプルや設備写真などをコーディネイトボードなどに貼ってトータル的な色バランスを確認する方法も。
業者によってはサービスで提供してくれるところもあります。
なお、クロスの貼り替えで抑えておきたい点は、柄ものは個室あるいは壁の一面のみで、標準的には無地もしくは目立たないものを選び、家具や飾り物の邪魔にならないようにすることです。
リフォームをデザイナー(建築士)に依頼するケースは、単なるリフレッシュではなく比較的改修規模の大きくなるリノベーションになるケースが多いと思います。
その場合、改修の規模や内容によっては建築確認申請が必要になる場合もありますので注意が必要です。
リフォームで建築確認申請が必要になるケースは、10m2以上の増築や主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根又は階段)の一種以上についておこなう過半の修繕あるいは模様替えとなっており、その場合は建築確認申請手続き等で費用が発生しますので、できれば建築確認申請が不要な範囲でのリフォームが得策です。
なお、建築確認申請が不要な場合でも、リフォーム計画をデザイナーに依頼する場合は設計料が必要で一概には言えませんが、工事費の10〜20%が必要となります。
しかし、経験や実績に基づいた有益な提案やトータル的なデザインの調整を行ってくれる上、工事監理を依頼することもできますので、リフォームを失敗しないため、また工事期間中の安心を得るためには有効なものだと思います。
デザイナーズとは、デザイナーの考えるコンセプトで設計された物件として扱われていますが、新築だけでなくリフォーム物件でも使われるようになってきています。
デザイナーズ物件は、個々のデザイナーのコンセプトに基づくもの。
ですから、万人向けのデザインとされているものは少なく、かなりセグメント(分類)されたユーザーを想定したものとなっており、かっこよさだけで選ぶと自身の生活スタイルとのミスマッチで苦労することにもなります。
しかし、デザイナーズ物件は他の一般的なリフォーム物件よりも質の高い住空間のものが多く、デザインされたコンセプトとユーザーの好みや生活スタイルとがマッチングした時には、お得と言えるでしょう。
なお、内容の伴わない単にリフレッシュしただけのものを、注意を引くためだけにデザイナーズと名付けているものもありますから注意しましょう。
リフォーム、特にリノベーションの場合には何らかの技術者の助言が必要で、デザイナー(建築士)に依頼した場合は対価としてデザイン料を支払います。
一方、建築士資格で行う設計料の算出基準の目安は国交省告示で示されています。
しかし、算出基準となる人件費や技術料などが設計事務所によって異なるため、明確な数値や%を明示できないのが実情で、名の通ったデザイナーほど高額になるのが現実でしょう。
また、リフォームやリノベーションの工事費は新築に比べて低いため、比較的割高で工事費の10〜20%と言われ、工事費が低くなるほど割合が多くなる傾向があります。
リフォームのデザインに関係する者としては建築士の他に、インテリアコーディネーターがあり資格も規定されています。
これはデザインに必須の資格ではないため、デザイン料金は正にその能力あるいは所属事務所の算出ルールによります。
いずれにしても、デザインと言うソフト(付加価値)に対する対価には曖昧な部分があるため、依頼する時には実績例を参考にすると共に、最初にデザイン料を確認しておくことが重要です。
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