リフォームでローンを利用する場合、リフォームが住宅の取得に伴うものか、またはローンの償還期間を何年とするかで、節税(減税)の方法が異なりますので事前に十分に把握しておきましょう。
まず、リフォームが住宅の取得によるもので、償還期間が10年以上の住宅ローンを利用する場合、年末のローン残高の1%が所得税から控除され、年間の控除額限度を40万円として10年間適用されます。
次に、償還期間5年以上のリフォームローンでは、年末のローン残高の2%が所得税から控除され、5年間の適用で、総控除額の限度を25万円(耐震改修を含む場合は62.5万円)とされています。
最後に、償還期間が5年未満の場合は、投資型減税と同じ扱いとなり、リフォーム費用の10%が所得税から減額され、一度切りの適用となります。
なお、上記のいずれの場合も、減税(還付)は年末調整あるいは確定申告での手続きが必要となります。
リフォームを行った場合に受けられるローン減税には、リフォーム減税があり、リフォームが住宅の取得に伴う場合には、住宅ローン減税があります。
ただし、ローン減税には、ローンの償還期間やリフォームの工事内容による分類などがあるため、事前の確認が必要です。
リフォーム減税の適用条件は、償還期間が5年以上であること、そして適用工事を同居対応改修、バリアフリー改修、省エネ改修を基本として、これらのいずれかと合わせて行う、耐震改修あるいはその他増改築も対象としています。
住宅ローン減税は、償還期間が10年以上であることが前提ですが、対象工事としては上に挙げた全てを対象としています。
上記の各ローン減税は、年末調整や確定申告で還付され、それぞれに上限額はありますが、およそリフォーム工事費あるいは取得費用の10%ほどとなります。
リフォームを「ろうきん(労働金庫協会)」のローンで計画しようとしている人は、何点かの注意点を知っておきましょう。
「ろうきん」とは、労働組合や生活共同組合、その他の労働者の出資によって組織・運営されているもので、これらの団体に加入している労働者やその他の出資している労働者であればサービスを受けることができるものです。
ただし、「ろうきん」は各地域ごとに運営されているため、提供しているサービスも若干異なり、組合種別などにより金利も異なりますので注意が必要です。
また、金利は一般的な銀行に比べて高めの設定で、労働組合員がもっとも低く、生活共同組合員、その他の労働者の順に金利が高くなっています。
なお、「ろうきん」のリフォームローンでは無担保を基本としているようで、登記費用や担保手数料などが不要となりますが、労働組合員以外の人が「ろうきん」を利用するメリットは感じられません。
住宅ローンには、銀行独自に商品化したものや、住宅金融支援機構と銀行が提携しているフラット35がありますが、リフォームだけのローンは住宅金融支援機構では提供していないため、銀行が商品化しているサービスの中から選ぶこととなります。
最近はネットで簡単に金利比較ができるようになっていますが、変動や固定の種別だけでなく、それぞれにおいても金利差が大きく、よほど熱心に情報収集や分析をしないと判断できないのが実情でしょう。
なお、都市銀行・地方銀行ともに、リフォームローンの借入額上限は1000万円前後が多く、これが住宅の取得を伴わないリフォーム費用の平均なのかもしれません。
また、全般に言えるのは、全国展開の都市銀行のリフォームローンの金利は高めで償還期間も短めになっており、あまり積極的には扱いたくないものなのかもしれません。
一方、地方銀行や信金などでは、金利は低めで償還期間も15年や20年としているものがあり、利用しやすいと思います。
住宅の購入やリフォーム関するローンを扱っている金融機関には、都市銀行、地方銀行、信金・信組、ろうきんなどの団体系、そして信販・クレジット系があります。
これらの中で、どの金融機関の審査が甘い、などどは一概に言えず、甘いと言われた機関は心外だと反論するかもしれませんね。
どの金融機関もルーズな貸し出しでは、企業の存続にも係るため、最低限の個人信用調査は行っており、クレジット支払いの遅延や消費者金融を利用している場合は審査に通りません。
一方、ビジネスで貸し出しを行っている以上、中小金融機関は大手金融機関に対抗するために、何らかの緩和を行わざるを得ないのも実情でしょう。
この緩和の内容には、必要書類を少なくすることや年収条件などがありますが、ほぼ同じ条件でも経済情勢が変われば審査に通る人と通らない人があり、明確な線引をユーザー側で知ることには限界があります。
従って、金融機関の規模が大きいほど審査が厳しく、小さくなるにつれて緩く、また借入れ額が大きいほど厳しく少額になるにつれて緩くなる、と言うごく当たり前の結論となります。
注文住宅の総合情報
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