リフォームとリノベーションの定義は別として、リフォームには住みながら、リノベーションには入居前や仮住まいで行うイメージがあり、費用は後者が高額ですがコストパフォーマンスは高くなると思います。
住みながらのリフォームでもその規模が広範囲に渡る場合は、仮住まいで行った方が合理的な場合がありますが、仮住まいでは生活環境が大きく変わること、引越し等の労力などが負担となります。
一方、入居前や仮住まいで行うリノベーションでは、住宅をスケルトン状態にまで戻して基本から見直しますから、工事を効率的に進めることができると共に、住宅の長寿命化に有効な工事も可能となります。
ですから、理想的には、中古物件の購入前にリノベーションを行い住宅の基本性能を充実させ、その後は住みながらのリフォームを定期的に行うのが合理的と言えるでしょう。
なお、築十数年のものでは、住宅の基本性能が現行基準とほぼ変わりませんから、よほど劣化が進んでいない限りは、住みながらのリフォームでもいいと思います。
リフォーム費用の平均価格の一例を挙げるなら、外壁塗装費用としては100万円前後、ユニットバスリフォームやシステムキッチンの入替えでは80万円前後、が平均的なものだろうと思います。
勿論、住宅規模や既存部分の状態、そして仕様によって価格は異なるため、ユーザーは相見積りの中から平均的な価格を見つけることが重要な作業になります。
公共入札では、最高額と最低額の入札業者は、その後のヒアリング評価対象から外されますが、これは平均的な価格から大きく外れている業者のものは、その積極性や信頼性に問題がある場合が多いからです。
上記の考え方はリフォームの相見積りでも同じことが言え、高すぎる見積りはお断り価格の意味合いが強く、積極的な参加意識は薄いと思われ、安すぎる見積りでは利益を度外視した受注姿勢で施工やその後のアフターにも不安が残ります。
一方、リフォーム費用を出来るだけ安くしたいのも心情ですから、最安値の見積り業者の採用可否は、可能な限り見積り内容や施工方法、そして追加費用が発生する条件なども十分に説明を受け確認しておきましょう。
リフォームの相見積りで安い業者を選んで、ひと安心したのに工事のずさんさや対応に不満が出て、完成も満足できるもので無かったりすると、結果的には高い買い物となってしまいます。
これは、運が悪かったとも言えますが、ユーザー側にも業者選択の段階での不注意があったと思います。
安い見積額の業者を選ぶことは決して悪いことではありませんが、選択に際しては見積り内容や施工方法、そして業者や担当者に誠実な姿勢が見られるかどうかをしっかり確かめておく必要があります。
従って、相見積りで特筆して安い金額を提示しているものでは、その仕様や施工方法を疑ってみるべきで、見積り書の各項目は平均的でも最後に大きく値引きしているものなども業者の経営状態を疑ってみるべきでしょう。
いずれにしても、リフォームを高いと感じるかか安いと感じるかは、その完成結果にどれだけ満足できるかによりますから、相見積り時に信頼できる業者探しが最も重要だと思います。
注文住宅の総合情報
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