リフォーム 建築確認

MENU
はてなブックマーク Facebook Lineで送る
建築確認申請が必要な10m2を超える増築リフォーム

リフォームは新築に比べて比較的安易に進めがちですが、増築の規模によっては建築確認申請が必要な場合があり、事前に確認しておく必要があります。

 

建築基準法では、木造2階建て住宅は4号建築物に該当し、10m2を超える増築時(防火・準防火地域以外)にのみ建築確認申請が必要となります。

 

なお、増築による建築確認申請の審査対象の基本は増築部分だけですが、増築によって既存部分の安全性を損なう恐れがある場合は、既存部分も審査対象となるため、現実には住宅全体が審査対象と見るべきでしょう。

 

その場合は、既存部分の耐震性の改修や改善を求められますので、予想外のコストアップになることがあります。

 

本来、建築確認申請が必要なものを無申請で行った場合は違法建築物となりますから、融資の障害や転売時の不利益になることがあります。

 

いずれにしても、リフォームに際しての建築確認申請の必要の有無判断には、法文の解釈や適用条件などに専門的な知識が必要なため、建築士に相談されることを勧めます。

 

リフォームにおける建築士の役目

新築では、どのような形であれ建築士が関わっていますが、リフォームで建築士が表に出てくるのは非常に少なく、ユーザーもあまり意識することがないのではないでしょうか。

 

リフォームも規模が大きくなると建築確認申請が必要になるため、建築士と打合せすることもあると思いますが、内外装や住設備のリフレッシュ、さらに軽微な間取り変更などでも建築士が表にでてくることは少ないと思います。

 

しかし、建築士の業務は建築基準法上の知識や建築技術だけでなく、生活スタイルの提案やデザイン・コーディネートなどにも精通しているため、出来れば建築士の活用を勧めます。

 

また、実際にリフォーム設計を依頼するだけでなく、事前相談することもできますので、大いに活用するべきでしょう。

 

建築士に設計を依頼する場合の費用は、リフォーム工事費の5〜10%ほどになりますが、単に相談の場合には無償のことが多く、相談の段階で正式に依頼するか否かの判断をすればいいと思います。

 

リフォーム業者の全てが建設業許可を取っているとは限らない

建設業法によると、1件の工事請負総額が税込み500万円以上の場合、あるいは建築一式の工事請負総額が1500万円以上の場合には、建設業許可を受けた者でなければ請け負うことができないとされています。

 

上記で1件の工事とは、例えば塗装工事や内装工事をそれぞれの専業者が個別に請け負う場合で、建築一式の工事とはそれらを合わせて元請けとなる場合のことを言います。

 

言い換えれば、塗装工事を専業で営んでいる場合は塗装工事業の建設業許可を、内装工事を専業で営んでいる場合は内装仕上げ工事業の建設業許可を受け、それらを元請けで請け負う場合には建築工事業(建築一式工事)の許可を受けることになります。

 

従って、外壁塗装のみやクロス貼替えのみなどのリフォームでは、標準的には500万円未満で納まりますから、建設業許可を受けていなくとも請け負えることとなります。

 

しかし、建設業許可を受けるためには、経営状態や所属する建築技術者の実務経験年数などが審査要件となっていますから、基本的な社会的信用を得るために、リフォーム業者のほとんどが許可を受けているのが現実でしょう。

 

リフォームで建築確認申請が必要なケースと建築基準法の遵守

リフォームで建築確認申請が必要なケースには、木造2階建ての場合、10m2を超える増築(防火・準防火地域以外)があります。

 

つまり、10m2以内の増築や間仕切り変更などは建築確認申請の対象とはならない、と言うことです。

 

しかし、勘違いしてはいけないのは、建築確認申請が不要な範囲の増築や間仕切り変更であっても、建築基準法違反が許される訳ではありません。

 

リフォームの結果で違反建築物となった場合は、何よりも安全性が損なわれるだけでなく、中古市場での評価も下がってしまいます。

 

なお、リフォーム業者がリフォーム瑕疵保険会社に登録しており、工事請負に際してこの保険の適用を受けるためには、建築確認申請の必要性の有無を問わず、保険会社が定める設計施工基準に適合している必要があります。

 

この保険会社の設計施工基準は、概ね現行の建築基準法に基いており、古い住宅では基準に適合させるために、当初の予算以上のコストが掛かる場合があります。

 

しかし、一方では最新の設計施工基準が適用されることで、安全性の向上や住宅の寿命を延ばすことになると共に、住宅の価値を上げることにも繋がります。

 

リフォームに建築家は必要か

リフォームの設計に「建築家」は必要ですか、と聞かれると返事に困った挙句、「建築士」は必要です、となるでしょう。

 

一般に、「建築家」とは相応に名前の通った人のことを言い、多くは周りの人がその人の才能を評価して使う言葉で、自らを「建築家」と紹介する人は、よほどの自信家か自惚れ屋さんでしょう。

 

この辺のニュアンスは、「先生」と言う呼称の使い方に少し似ています。

 

また、「建築家」にはコンセプトやデザイン(意匠)を重視したイメージがあり、「建築士」には専門的な技術や知識を身につけた人を指すイメージがあります。

 

事実、「建築家」の中には一級建築士の資格を持たない人も稀にいますので、あながち間違った定義ではないように思います。

 

さて、リフォームに「建築家」は必要かとなると、答えはYesでありNoでもあります。

 

つまり、修復や修繕では「建築家」は不要で、少し規模の大きいリフォームやリノベーションでも「建築士」の裁量の範囲で十分に満足のいく結果が得られますし、コンセプト企画やデザイン能力の優れた無名の建築士も数多くいます。

 

さらに、「建築士」よりも、いわゆる「建築家」の設計料の方が高くなる傾向がありますので、よほど気に入った「建築家」でない限り、「建築家」を選択する必要はないと思います。

はてなブックマーク Facebook Lineで送る

注文住宅の総合情報

スポンサーリンク


同じカテゴリの記事

リフォームの見積り金額の内訳と相場
エコリフォームと良質な中古住宅の購入における補助金
リフォームした時は確定申告を忘れずに行うこと
リフォームデザインする時の参考と注意点
壁のリフレッシュリフォームをDIYでチャレンジ
助成金がもらえる介護リフォームってどんなリフォーム?
融資を受けるには?介護リフォームを安全で安く施工したい
どんな業者なら介護のリフォームを任せられるのか
介護のリフォーム事例を見て勉強してみよう!
車椅子の要介護者のためにリフォームをするなら気を付けたい点
要介護者の寝室は1階になるようリフォームしよう
お風呂の介護リフォームにはこんなにも工夫がたくさんある
階段の昇り降りを楽にするための介護リフォーム
「介護」のリフォームに詳しい会社選びが大切
介護リフォームは医療費控除に含まれない?
10年先を見据えたパナソニックの介護リフォーム
介護リフォームをするのに特別な資格は必要?
マンションでも介護リフォームはできるのか
リフォームし、エレベーターを介護のためにつけると数百万円
自宅で介護をするならリフォームをしておこう!
DIYでリフォームを行う時の注意と準備
室内ドアのリフォームと注意点
リフォーム時に必要な税金と税金控除
リフォームの増築が10m2を超える時は注意が必要
リフォームのローン控除は年末調整か確定申告で受けられる
リフォームをローンで計画する時に知っておくこと
リフォームで和室を和風モダンや洋風に変更する時のポイント
リフォームで床の色を変更する際の注意点は?
本格的なリフォームでは事前の住宅診断費も予算に組んでおこう
マンションのリフォーム予算が500万円ならどこまで出来る?
リフォーム予算が1000万円なら何でもできる
2階のリフォームでは搬出・搬入経路と養生に注意
床のリフォームをするなら断熱や吸音・防音も忘れずに
無料リフォームってどうなってるの?
窓のリフォームはカバー工法がお勧め!窓枠と窓サイズ変更は可能?
リフォームの見積り項目と平米単価
リフォームのポイントは耐久性能と省エネ性能
ペット好きに勧められるリフォームって?
室内リフォームにペンキを利用してイメージチェンジ
リフォームでシングルガラスからペアガラスにする方法
リフォームのプランはキーワードやコンセプトを明確に
リフォーム会社の分類と特長
防音リフォームの前に遮音と吸音の性質を知っておこう
屋根を定期的に塗装リフォームすることの重要性
リフォーム業者は大手と地域業者のどちらを選ぶか
リフォームサイトの何を参考にすればいいか
店舗と住宅のリフォームは基本が違う
リフォームで塗り壁を勧める理由
水回りのリフォームはまとめて行うのがお得
リフォームはある程度まとめて行う方がお値段がお得になる
リフォーム目的に合わせた会社選び
マンションのリフォーム相場を検討してみる
リフォームの請負契約書は必要か
リフォームでピアノ室を造るために必要なもの
ホームセンターでリフォームのヒントやアイディアをつかもう
どのようなリフォームでも保証は付くか?
リフォーム価格に含まれるマージンと経費
リフォームの相談はどこにすればいいか。
リフォームで収納を見直してみる
リフォームでクローゼットを造る時のサイズについて
リフォームで部屋の間仕切りを撤去する時の注意
外壁を塗装リフォームする時は目地シーリングとセットで行うこと
リフォームで外壁サイディングを選ぶ時の注意
リフォーム業者と下請け業者
リフォームの業者選びでランキングは参考になるか
リフォームに必要な工事期間
リフォームの見積もりで確認しておくこと
リフォームで坪単価表示の意味
戸建て住宅のメンテナンスとリフォームの関係
リフォームで起きやすい追加費用トラブル
ショールームのイメージをリフォームで再現するのは難しい
リフォームで失敗しやすいこと
中古住宅の耐震性をリフォームで向上させるために必要なこと
風呂のリフォームは構造材や断熱材を見るチャンス
リフォームのアイディアは家具や雑貨小物からでも得られる
リフォームの進め方で注意すること
リフォームとは、そしてリノベーションとは
リフォームのやり方で変わるコストパフォーマンス
リフォーム工事中の疑問をクレームにしないために
複合ビルをリフォームする場合に建築確認申請が必要な例
自分で行うリフォームは楽しみながら
リフォームで出窓を新設する時の注意点
リフォームで新築同様とするために有効なこと
リフォームでミニキッチンを2階に増設
リフォーム時にニッチ棚の採用でおしゃれな壁を作る
階段のリフォームは安全が最優先
リフォームにおける助成金とは?
リフォームでサンルームを造る時にひと工夫
リフォームする前に知っておきたい基礎知識
リフォームで基礎補強する前には耐震診断が必要
ハウスメーカーの住宅をリフォームする場合
リフォームでの多機能クロスの活用について
リフォームに必要な諸費用
リフォームの見積比較で必要なこと
台所のリフォームで考えておくこと
リフォーム設計は住宅の長期利用を前提に考えよう
リフォームで二世帯住宅とする時に必要なもの
リフォームで余った材料の活かし方
リフォーム料金は既存部分の状況で大きく変わる
リフォームとリノベーションの費用とコストパフォーマンス
リフォームの口コミは信用できるか
外観のリフォームで家全体をイメージチェンジする方法
激安リフォームは本当にお得?無金利・無担保ローンも徹底検証
内装リフォームなら、クロス壁に塗装するリフォーム方法がお手軽
リフォームするならハウスクリーニングも?ゴミとペット臭の解決法
リフォーム成功のノウハウは、建材選びと柱の交換にあった?
リフォームの悩みはメリットとデメリットを検討して無料相談へ!
リフォームで間取り変更する際の注意点
浴室のリフォームは洗面・脱衣所とセットで!おすすめのバスタブは?
リフォームで扉を替えたい!引き戸にする際の注意点
リフォームにおけるフラット35の利用は住宅の取得が条件
リフォームで減税を受けるには?