リフォームでフラット35を利用する条件の最大のものとしては、中古住宅の取得に伴うものであることで、既に使用している住宅のリフォームには利用することができません。
また、借入額の年間返済額(率)の制限もあり、年収400万円未満では30%以内、400万円以上で35%以内となっており、この年間返済額の中には、自動車ローンやカードローンなども含まれますから注意が必要です。
なお、住宅に対する制限では、劣化程度や耐震性能が住宅金融支援機構の定める建設基準に適合していることが必要で、新築が昭和58年(1983年)3月31日以前のものでは耐震評価基準等に適合していることが求められています。
このような建設基準や適合基準に対する判断には専門的な知識や技術が必要なため、既存住宅の購入に際しては事前に専門家の住宅診断結果を元にリフォーム計画を行うことを勧めます。
住宅金融支援機構のフラット35をリフォームで利用する時には住宅の取得が条件となっていますが、取得を伴わない場合でも耐震改修や耐震補強の工事を行う場合は、同機構の融資を受けることができます。
なお、このリフォーム融資を受けるためには、同機構が定める技術基準に適合していることを示す適合証明書を取得する必要があり、検査機関あるいは適合証明技術者への申請を行い検査を受けなければなりません。
また上記以外の利用条件としては、年収対するの総返済負担率の制限などがあり、融資額の上限は1000万円と実際の住宅部分に係る工事費の80%のいずれかの低い方となります。
このリフォーム融資の返済期間上限は、20年と借入時から80歳に至るまでの期間の短い方としていることから、住宅取得時の購入ローンの返済を完了した人(50代後半から60代前半)を意識しているように思われます。
いずれにしても、上記以外の利用条件や緩和規定などもありますので、詳細は銀行等の窓口で確認しておくことを勧めます。
定期的に必要なリフォームの代表は、屋根と外壁の塗装で10年前後で必要と言われており、高性能の塗料でも15年ほどと言われています。
その際に必要な費用は、標準的な住宅規模の外壁塗装で80万円前後、屋根の塗装も含めると120万円ほどになると思います。
従って、新築あるいはリフォーム済中古物件の購入10年後に備えて、上記の金額を準備しておく必要があり、そのための修繕積立を早くから計画しておくことを勧めます。
上で述べたように、10年前後に屋根と外壁の塗装リフォームが必要となり、その費用を120万円とするなら、その間に必要な積み立金は月に1万円となります。
しかし、10年前後には内装や住設備などのリフォームも必要となる場合がありますから、現実的には月に2万円以上の積立金が必要になると思います。
いずれにしても、リフォームの積立金は戸建住宅でもマンションの大規模修繕積立金と同様に考えて準備しておくべき問題だと思います。
財形住宅貯蓄とは、企業の福利厚生の財形貯蓄のひとつで、住宅の建設・購入やリフォームに必要な資金を貯蓄することを目的に、一定額を給与天引される制度で企業を介した預金と言えます。
この制度の利用には、企業がこの制度を採用していることを前提にして社員の加入時の条件もありますが、メリットは貯蓄額に対する金利が非課税であること、住宅金融支援機構から財形住宅融資が受けられることなどがあります。
しかし、低金利が続き、住宅金融支援機構のフラット35やリフォーム融資の制度がある中で、一般的な貯蓄と比べても優位性があるとは言えず、むしろ引出しや解約に際しての手続きや制限などのデメリットの方が大きいのではないかと思います。
一方、給与からの天引きや一般的な銀行預金よりも引出しにくい解約しにくいと言うのは、確実に貯蓄できることでもあるため、不自由さを逆利用した貯蓄もありだとは思います。
リフォーム業者ではユーザーに分かりやすいように、ユニットバス、キッチン・・・などと各メニューとその内容を提示しているところが多く、それらのセット価格を明示しているのが一般的です。
ユーザー側にとって見れば、その仕様内容とセット価格から予定しているリフォーム工事に必要な予算を組むことができますから、計画の初期段階では重要な情報源であり、相見積りを取った場合の適正価格の判断にも役に立つものです。
ただし、メニュー内容やセット価格には、下地の補強や修復あるいは搬入路が狭く小運搬が必要な場合などの費用は含まれていませんので、別途費用扱いとなります。
いずれにしても、リフォームは頻繁に行えるものではなく、新しい建材や住設備の最新機能などは、その都度、業者が提供するメニュー情報から得られるため、十分に役立つものだと思います。
クロスの貼替えリフォームの理由に多いのが結露によって発生するカビで、結露対策とメンテナンスでリフォームのサイクルスパンが大きく異なってきます。
特に冬季に燃焼型の暖房器を使っている場合は、換気と共に湿度管理も重要になってきます。
燃焼型の暖房器は、燃焼で二酸化炭素(CO2)と水(H2O)の発生するのが特徴で、発生した水分で室内空気の湿度が70%・80%にもなり、適切な湿度とされている50%〜60%を大きく超えてしまいます。
この水分が、深夜には結露となって壁や床がびっしょりになり、ひと冬でカビが発生し、気付かないあるいは放置していると、カビが水分を貯め、腐食へと進んでしまいます。
従って、立上りの早さを生かして初期は燃焼型の暖房器を使い、部屋が温まった後は水を発生させないエアコンに切り替えるなどの使用上のメンテナンスが必要になります。
ただし、結露を根本的に防ぐためには、断熱性能と気密性能を上げることが基本ですから、可能であればそれらのリフォームをお勧めします。
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